台湾人にとって夜市で食べたいものランキング不動の一位、塩酥雞が看板メニューのおいしい揚げ物屋さん、台灣塩酥雞。

台湾人にとって夜市で食べるものはといえばまず間違いなく筆頭で名前があがるものそれが塩酥雞。日本語に訳すと鶏のから揚げといったところですが、台湾ではお店それぞれが独自の配合で香辛料を混ぜるため店によってさまざまな味わいが楽しめます。今回はそんな台湾人大好き塩酥雞の説明とともに台湾飯一押しの 塩酥雞のお店をご紹介します。


評価

  • 味 7点
  • 予算 65台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 全世代

どんなお店?


お店の外観

臨江街夜市の入り口そばにある人気の台湾風から揚げのお店。

夜市の屋台ではなく、しっかりとした店舗の形態で営業しています。

こちらの店舗は支店になりますが、その人気はすごく大体どの時間帯でも人が並んでいます。

夜市のそばにお店がありますが営業時間は午前中からですのでいつでも食べられるのが魅力の一つになっています。


塩酥雞とは?


塩酥雞
出典:大紀元

塩酥雞とは台湾を代表する屋台料理の一つで、日本語に直すと台湾式鶏のから揚げです。

味付けに基本の塩コショウのほかにバジルで風味をつけたり、お店によっては唐辛子の粉末をいれたりして独自の味付けになっています。

もちろんから揚げなので油で揚げますが、日本のから揚げと違ってつなぎに卵は使いません。

そのためから揚げの食感がさくさくしたものになっています。

しっとりジューシーを好む日本とはここでも違うんですね。。

また大きさにも違いがあって、台湾式から揚げは親指サイズのものがほとんどでこれは食べ歩きのとき一個丸まるを口に放りこむことができるために切られています。

まさに夜市のために改良されたメニューだといえます。

またもともとは塩酥雞とは台湾式から揚げそのものをさす言葉として生まれましたが、今では鶏のから揚げ以外にもさまざまな材料をつかって揚げる料理全般を指す言葉として定着しています。

ですから厳密に言えば塩酥雞を日本語に直すと屋台式揚げ物が正解ですね。。


塩酥雞の由来

塩酥雞の由来については台南説、台北説の二種類があってなかなかはっきりしていません。

ですがいずれにせよその原型はアメリカのフライドチキンにあります。

1970年台になってアメリカからやってきたフライドチキンは台湾人のこころをわしづかみにしますが、同時にアメリカ式の味や大雑把さに少なからず不満がのこります。

それを解決するべく行ったのが鶏肉を一口サイズの大きさにカットし食べやすくし、また味付けも台湾人好みのものに変更し成功したのが、台南で屋台をしていた夫婦もしくは台北の台灣第一家塩酥雞だといわれています。


台湾を揺るがした食品偽装事件

ところがこの塩酥雞を作り出したとされる元祖のお店のひとつ「台灣第一家塩酥雞」が2019年食品偽装の罪で起訴されます。

罪状を詳しく見ていくと、彼らは塩酥雞をつくるのに欠かせない塩コショウを独自ブランドとして販売していたのですが、その塩コショウの塩に工業用品のものを使っていたとのことです。

この工業用の塩は長期にわたって服用すると肝臓に致命的なダメージを与える可能性があると言われており、台湾でも一時騒然としました。

確か以前にも台湾の食品偽装のことを取り上げたことがあると思いますが、台湾の食品偽装の問題はけっこう根深いものがあります。

台湾人と話をしていても罪に比べて罰が小さいからこのような事件はなくならないんだという主張をする人もいますが、個人的にはもっと根本的な部分が一部の台湾人には欠落しているような気がしてなりません。

それはつまりおぞましいばかりの拝金主義、個人主義が蔓延しているということです。

日本のそれと比べても台湾の食品偽装は完全に一線を越えています。

結局今回は、主犯の創業者の長男、長女に対して実刑判決が下されましたが、これからもこういった事件はなくならないと個人的には思います。


結論としてはこのようなことから身を守るのはやはり個人でやるしかありません。

台湾飯としてもこれからもこれまでと変わらず、台湾の食に関することについていい点、悪い点全部を包み隠さず皆様にできるだけ情報を提供していくつもりですのでこれからもよろしくお願いしますね。

さっそくですが、今回実刑判決を受けた「台灣第一家塩酥雞」はここでつくられた調味料を使った塩酥雞のお店に対して屋号に「台灣第一家塩酥雞」を使うことを許しており台湾全土に同じ名前の店があります。

ですので読者の皆様は看板に「台灣第一家塩酥雞」とかかれたお店ではお食事をしないよう注意してくださいね。



ではお店の紹介に戻りますね。

今回台湾飯でご紹介しているお店は「台灣塩酥雞」であって、先ほどのブラック企業である「台灣第一家塩酥雞」とはまったく関係がないのでご安心ください。

ガラスケースに入れられているのは揚げる前の下ごしらえが済んだ食材たち。

(一部下ごしらえしておらず紹介のためだけに置かれた食材もあります)

これらは注文前にじっくりとご自身の目で直接見て決めることができます。



お店の外つまり公道に小さなテーブルと手洗い場があります。

いつも言っていますが、この公道をお店が占拠する行為台湾らしさにあふれていますね。。



ガラスケースはしっかりと掃除されていて中の様子がはっきりと見えます。


メニュー


メニュー

メニューは記述式でご所望のところに×印をつけてください。

お会計は先払いでそのとき番号札を渡されますので、番号がきたらレジのところで商品を受け取ってください。



例えば塩酥雞ならこのような状態でおいてあり。メニューから探すときも番号がふってありますのでその番号を探すだけですぐに見つかります。



大型のフライヤー

店の中では何台もの大型のフライヤーが稼動しています。

油は新鮮で酸化したにおいはしません。


塩酥雞


無骨塩酥雞(65元)

こちらの塩酥雞は親指サイズで女性でも一口で食べられる大きさになっています。

もちらん揚げたてほやほやで思わずやけどしそうになります。

味付けはしっかりとした塩コショウのほか、ほのかに香るニンニクと強めのバジルの香りが特徴的です。

八角等の中華調味料はおそらく入っていますがそこまで気にならないレベルです。

お肉もジューシーで柔らかく、これぐらいのサイズなら一人でも充分食べ切れます。

そして個人的に強調したいのがこちらの油の質のよさです。

私は脂っぽいものが苦手でとくに台湾の屋台で揚げ物を食べたあとは胃が重たくなることがあるのですが、家庭でつくる揚げ物にはそのような症状がでません。

これは屋台の油の品質が悪いことによって引き起こされる現象だと思うのですが、こちらのお店の揚げ物を食べたあとも何もおきませんでした。

台湾の屋台の揚げ物はだいたいがだめなのですがこちらは珍しく大丈夫でした。

もう何回かこちらで食事をしたことがありますので間違いないことだと思います。

今では塩酥雞を食べるならここはおススメだと断定できます。


まとめ

すこし厳しいことを書いた今回の台湾飯。

台湾の食べ物を専門に扱った本ブログだけにいずれぶつかる問題だったのでしかたがないことだと思います。

台湾のいいところも悪いところも紹介してこその情報サイトだと思いますのでこれからもその姿勢は変わらないと思います。

さて今回ご紹介したお店は台湾屋台飯の代表格塩酥雞を食べるならマストだと断定できるお店です。

台湾に来られたときは台湾人人気ナンバーワンのこのB級グルメを試してみてくださいね。



ごちそうさまでした。


台灣塩酥雞お店情報

営業時間
10:30-3:00

定休日
無休

最寄のMRT駅
信義安和 R04 
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT信義安和駅3番出口から徒歩6分 

住所
台北市大安區通化街77號