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おまかせ台湾飯第六弾。台湾黄牛を徹底的に解説します。食レポは、その台湾黄牛をたっぷりと使った牛肉麺を提供するおそらく台北で最も有名な牛肉麺のレストランをご案内します。
台湾の牛肉を徹底的に解説すると同時にその牛肉をつかった牛肉麺の名店のレポもしっかりとこなす今回の台湾飯。この記事を読んだ後は、今まで何気なく食べていた台湾の牛肉に少し特別な思いが生まれるかもしれませんよ。
評価
- 味 7点
- 予算 240台湾ドル/人
- サービス 普通
- 客層 全世代
台湾黄牛
台湾黄牛とは
台湾黄牛とは、17世紀ごろ中国大陸からの移民にともないつれてこられた中国の黄牛を起源とした牛だといわれています。
もともと台湾黄牛は農地耕作や荷物の運搬用として利用されてきました。
またその労力を効率化させるため、さまざまな種類の外国産の牛と交配がすすめられました。
ヨーロッパ種の牛との交配は気候や風土が合わないため成功しませんでしたが、日本統治時代に持ち込まれたインドの牛との交配は一定の成功をおさめましたが、戦後70年たった今ではその血統の影響は限られたものになっています。
ただ、農業の機械化にともない耕作の労力としての価値を失った台湾黄牛はその数を減らし全滅寸前までいくのです。
台湾黄牛絶滅の危機
台湾黄牛の数が減った理由は大きく分けて二つです。
一つは先ほど述べた農業の機械化による影響で、もう一つは外国産牛の輸入解禁です。
台湾人が牛肉を食べだしたのは日本統治時代のことでごく最近のことです。
それでも台湾の市場に少ないながらも流通していた台湾黄牛でしたが、1960年代にはいって解禁されたアメリカ牛はまず台湾蓄産農家から支持を得、盛んにアメリカ種との交配がすすめられました。
というのも台湾黄牛は、外国産と比べて体格が小さくまたやせているため取れるお肉も少ないので農家からすればいわゆる儲からない牛だったからです。
このように交配が盛んに行われたため純血種はほとんどいなくなり全滅寸前までいくのです。
台湾黄牛の未来
この危機に行政院農業委員會畜產試驗所が種の保存を始めた結果、なんとか500頭近くまで頭数を確保しました。
それでも全体頭数と比べるとわずかでしかなく今でも絶滅危惧種といえるでしょう。
ですから今お肉やさんやレストランで台湾黄牛と呼称しているのは、実は外国牛と交配された台湾黄牛の雑種です。
台湾での牛肉の自給率は6%しかなくこの雑種の台湾黄牛ですら外国産(アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド)に圧倒されているのが現状です。
今でも肉質をあげるための研究がされていますが、まだまだ外国産と比べて市場から歓迎されていません。
台湾の国民食牛肉麺を本当の意味で守るためにもここはひとつがんばってほしいところです。
今回のおまかせ台湾飯は台湾黄牛のことを解説しました。
きっかけは今回ご紹介するレストランが台湾黄牛にこだわりを持っているとの記事を読んだからなのですが、記事を作成後に感じたのは、台湾黄牛のことを調べてからこちらでお食事をしたかったということです。
そうすればまた違った感想をもったかもしれないと思うからなのですが、読者様の中で台湾黄牛に興味をもたれたかたは是非続きの食レポもよんでくださいね。
それでは、こだわりの台湾黄牛でつくった牛肉麺の味はいったいどんなものなのでしょうか?
どんなレストラン?
日本人に人気の街、永康街にある50年近くの歴史がある超有名店。
ご飯時には待つことが必至です。
グーグルマップでの口コミ数が5000を超えていますのでその人気ぶりがわかると思います。
台湾でごく普通といえる大衆レストランの風貌です。
テーブルが少し油でべたべたしているのも日本のラーメン屋さんのあの感じといっしょです。
それでもやはり衛生が気になる方は。ご自信でウエットティッシュ等をご用意くださいね。
注文表はないので口頭で注文します。
このお店は日本のお客さんが非常に多いので店員さんも大体わかってくれます。
メニューは日本語表記のものがあるので不安なかたはそれを使って指差し注文しましょう。
牛肉麺
牛肉麺には大きく分けて紅焼牛肉麺と清燉牛肉麺の二つがあります。
紅焼牛肉麺は、醤油ベースのしっかりとした味付けで、お店によって、豆板醤や漢方食材を入れていたりするので味に癖があります。
清燉牛肉麺は、牛骨のスープに塩で味付けしたシンプルなところが多く、あっさりした味が特徴です。
今回はそれぞれ一つずつ注文しました。
おかわり台湾飯。牛肉麺の種類を解説した記事。
まずは紅燒牛肉麺から。
こちらの牛肉麺の特徴はその辛さです。
牛骨からとった出汁に豆板醤の辛さがまず最初にきてそのあと醤油や中華調味料の香りがします。
他店と比べていわゆる漢方系の香りは強くはありませんがそれでも少しは感じます。
牛肉はたくさん入っていて驚くほど柔らかく煮込まれており、お箸でお肉がぽろっと崩れるような感じです。
こちらの味つけは少し中華調味料の香りが強いので苦手なかたは注意してください。
麺は中太やや細めでうどんの半分ぐらいの太さです。
台湾で標準的といえる麺ですが、かんすい入りの麺になれた日本のかたには少しぼそぼそに感じるかもしれません。
牛骨でとった出汁に塩を加えたシンプルな味つけの麺。
出汁のうまみが直に感じることができるため、台湾黄牛を隅々まで味わうことができます。
出汁の味はシンプルで癖がなくおいしいのですが少し塩辛いと感じました。
またもうすこし牛臭さが出ているほうが私の好みでした。
お肉と麺はおそらく先ほどのやつと同じ味つけなので省略します。
定番の高菜がありますね。
このお店で味が薄いということは多分ないと思います。。
おかわり台湾飯。台湾牛肉麺にある高菜の秘密を探る。
まとめ
歴史は短いですがそれでも台湾の外食文化をしっかり支え続けている牛肉とその牛肉を使ったお料理。
今では食の洋食化が当たり前のものとして受け入れられている台湾においてなくてはならない食材になっています。
今回ご紹介した牛肉麺のお店は、その歴史の一端を担ってきた功労者の一つだといっていいと思います。
雑種とはいえ台湾黄牛を使い続けるその姿勢にこのお店の矜持を感じることができます。
ごちそうさまでした。
永康牛肉麺お店情報
営業時間 11:00-21:00 定休日 無休(旧正月を除く) 最寄のMRT駅 東門 台北地下鉄路線図 アクセス MRT東門駅4番出口から徒歩2分 住所 台北市金山南路二段31巷17號
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