賴記雞蛋蚵仔煎

台湾で牡蠣オムレツ、オアチェンを食べるならこちらが一番おすすめです。今回はオアチェン激戦地寧夏夜市の中にあっていつも行列の人気店をご案内します。

台湾のB級グルメの代表格である牡蠣オムレツ。新鮮な牡蠣のうまみが、かりかりの生地とあいまって口の中が熱さと幸せに満たされます。甘辛いソースは好き嫌いが分かれますがこちらのお店のソースは大丈夫なんです。牡蠣オムレツ、オアチェンの解説付きです。


評価

  • 味 7点
  • 予算 70台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 全世代
  • 化学調味料 5%

蚵仔煎とは?


大き目の鉄板の上に油をひき、牡蠣と小白菜を入れ、水で溶いた食用澱粉や小麦粉で綴じ、最後に上からタマゴを割り入れて両面の焼き色をしっかりつけたら、お皿に盛り付け甘辛いタレをたっぷりとかけるお手軽料理です。

所謂粉物なので、お好み焼きに近いのですが、粉で使用するのがサツマイモ等の澱粉なので、焼きあがりも端っこのカリカリの部分以外はぷにぷにしていて、おもしろい食感が特徴です。

中の具には牡蠣以外にも、エビや蟹、イカを入れる場合があり、そのときの名称も入れるものによって変わります。


蚵仔煎の由来

蚵仔煎の由来はさまざまなものがあります。

中国では福建省から始まったものとして書籍に記録されていますが、台湾には台湾独自の由来があります。

時は1661年オランダ統治時代。

台南を占領していたオランダ軍に明の将軍鄭成功が攻め入り彼らを討ち下します。

敗戦濃厚なオランダ軍は逃亡を図りますがそのとき備蓄していた食糧を全部隠してしまいます。

オランダ軍を敗走させて意気揚々と台南に入った鄭成功でしたが食料がないのに気づき意気消沈しますが、部下の一人がわずかに残っていた物をかき集め作ったものが蚵仔煎でこれが台湾全土に広まったといわれています。


オアチェン

また漢字で書くと蚵仔煎なのに、呼び方は台湾語で呼ぶのもこの料理が台湾人に愛されている証拠だといえます。

以前台湾のおでんを紹介したときにも説明した、黒輪(オレン)もそうですよね。

台湾には独自の言葉である台湾語というものがあるのですが、今では北京語教育のおかげでどんどんその言葉がなくなっていってます。

将来的に台湾語が残るかどうかは台湾人次第なのですが、はたしてどうなることでしょう。。


今回台湾飯で初めてオアチェンを取り上げましたので、詳しく解説しました。

ここからは今回ご紹介する個人的に台北で一番美味しいと思うオアチェンのお店の食レポをしますね。


どんなレストラン?


お店の外観

たまたま通ったため開店時間と同時にうかがいました。

開店時間だったのですが、準備が遅れていたみたいで15分後に作り始めるといわれました。

その間にもお客さんが集まり始め、待っている間にすでに20人ぐらい並んでいました。

なんでもない定日だったのにもかかわらずさすが人気店といったところですね。


写真の中央の場所がオアチェンを作る場所でこちらで注文してお金を払います。

そしてレストランで食べる場合は注文が終わると写真では散髪屋さんを挟んで左のお食事スペースに席を探しに行きます。



お食事スペース

狭いです。食べているときも後ろに人が通ればかならずぶつかる距離感です。

ぶつかられても我慢しましょう。。



お店の外に並べられた卵

さすが台湾、お客さんが食べるタマゴを地面においています。。



並んでいる間料理人の手さばきでも見ていましょう。

器用に手早く次々とオアチェンを作っていきます。

おもしろいのがオアチェンをひっくり返すとき、こてとお皿を使ってひっくり返すのがすこし笑ってしまいました。



オアチェン用のタレ

私が個人的にこちらのお店をオススメする理由の80%がこのタレです。

詳しくは食レポで。


蚵仔煎の食レポ


こちらのオアチェンの具は、牡蠣、小白菜、鶏卵のみです。

牡蠣は小粒ですが新鮮で臭みなどまったくしません。

生地の火のとおりはちょうどよく、私が好きな外がカリカリ中がもちもちをきちんと再現しています。

生地の厚さも薄すぎず厚すぎずちょうどいいといった具合です。

大きさは日本の標準的なお好み焼きと比べると厚さが半分、大きさが3分の2といったところなので、ご飯としてこれだけを食べるならすこし物足りなく感じるかもしれません。



個人的にオアチェンを食べるときに見るポイントは、一にタレ、二、三がなくて、四に生地、五に具といった感じです。

私は粉物が好きですので、台湾に来た当初オアチェンをよく食べに行きました。

ところがいろいろな店に行きましたがどのお店もタレの甘みが強くてどうも好きになれませんでした。

お好み焼きのタレで例えるなら、市販のタレに多めのケチャップを混ぜ合わせた味といったらいいのでしょうか、とにかく味の中で甘みの自己主張がつよいのです。

ですからどうしても粉物が食べたいと思ったときは、個人で日本のお醤油を用意してオアチェンを食べに行ったものです。


ところがこのお店のタレは、塩味と甘み、辛さのバランスがよく個人でお醤油を持っていかなくていいお店になりました。

甘みが少ないだけではなく、きちんとしたうまみもタレから感じることができこのタレならお好み焼きにも合うのではないかと思うほどです。

ただ正直にいいますが、今回の記事を書くために最近あらためてこのお店に行きましたが、以前は感じなかった化学調味料の味がしました。

以前の評価なら味に8点をつけてもよかったのですが、化学調味料の味がした以上7点が妥当なところだと判断しました。


まとめ

子供の頃から食べ親しんだ台湾人にとってのB級グルメオアチェン。

台湾全土の夜市には必ず一つはあるといっていいと思います。

味もタレの甘さに苦手な人はいると思いますが、日本人にもなじみやすい味付けでとっつきやすいのではないでしょうか。

もしまだ食べたことがないという方がいらっしゃいましたら、是非一度ご賞味ください。

粉物好きならもうそれははまり可能性が大いにありますよ。



ごちそうさまでした。


賴記雞蛋蚵仔煎お店情報

営業時間
16:00-1:00

定休日
火曜日

最寄のMRT駅
雙連 R12
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT雙連駅1地番出口から徒歩7分

住所
台北市大同區民生西路198之22號