屋台形式のお店で地元の方々に交ざっておいしい四神湯を飲む喜び、劉記四神湯。おまかせ台湾飯第九弾。台湾で食べられる豚のホルモンを使ったお料理を二回に分けてご紹介します。後編。

台湾飯でもなんどかご紹介したことがある四神湯。癖のある味付けに苦手な方も多いとおもいますが、こちらのスープはまったく癖がなく飲みやすくアレンジされています。薬膳的な部分を削ぎ落としたあっさりしたうまみのあるスープはお試しする価値があると思いますよ。


評価

  • 味 7点
  • 予算 50台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 ご年配

おまかせ台湾飯、台湾で食べられる豚のホルモン料理(後編)

前回の続きになります。

今回も台湾で食べられている豚のホルモンを使ったお料理をたくさんご紹介しますよ。

豚ホルモンずきは要チェックですよ。


豚のホルモン
出典:食らぶ市場様

今回も前回と同じく食らぶ市場様からお借りした絵を使って視覚的にわかりやすく説明しますね。


四神湯

弊ブログ台湾飯で何度か紹介した台湾を代表する薬膳スープである四神湯。

書いて字のごとく本来は滋養が高い四つの材料を使って作られていました。

それが時代とともに変遷していき、今ではおいしく飲めるスープとして認知されています。

台湾では四神湯で使われる材料は、豚のホルモンの中でも小腸が圧倒的に多いです。

もちろんお店によっては他の部位をいれているところもありますが、私が知っている限りにおいては、ハト麦と豚の小腸の二つがはいっているところが多いですね。

ちなみに、今回ご紹介しているお店では総合スープを注文すれば全部で五種類のホルモンが食べられます。

使われている豚ホルモンの部位 主に小腸


おかわり台湾飯。四神湯のことはこれを読めば簡単にわかります。阿桐阿寶四神湯。


豬血湯

豚の血に塩と水を混ぜて蒸し上げたゼリー状のものをスープで煮込んでいるお料理です。

プルプルの食感で鉄臭さなどは全くありません。

目隠しをして食べると外側の部分がプリッとした舌触りのいいジュレを食べているのかと錯覚するぐらいです。

ただスープはお店によって特色があり、台湾飯で以前ご紹介した人気店などはかなり癖がつよいので注意が必要です。

使われている豚ホルモンの部位 血


おかわり台湾飯。私は食べられませんでしたが地元の方に絶大な人気がある豚の血スープのお店。


豬腸冬粉

前の記事でご紹介した豚の小腸入り春雨スープ。

あっさりした味が特徴の飲みやすいスープです。

詳しくは前の記事をお読みください。

使われている豚ホルモンの部位 小腸


おかわり台湾飯。新北市で発見した豚ホルモンがたっぷり入ったあっさり味の春雨スープ。


豬血糕

もち米に豚の血を混ぜ込み蒸しあげたものを醤油に漬け込み、甘辛いソースをたっぷり塗った後、大量のピーナッツの粉をまぶし最後にパクチーをのせていただく台湾人のおやつです。

私は昔から今までたくさんの台湾の食べ物に出会い困惑しながらも、臭豆腐の時のように克服してきましたがこれだけはいまだに無理ですw

いつか克服できる日がくるのでしょうか。。

使われている豚ホルモンの部位 血


薑絲大腸

出典:自由時報様

代表的な客家料理の代表的な料理の一つである、豚の大腸を千切りした生姜で炒めたお料理。

豚の大腸の独特な食感が楽しめるお料理で、辛さも相まってお酒のあてとしても人気のある一品です。

台湾の普通のレストランでは見かけることはありませんが、客家料理のレストランには必ずと言っていいほどありますので見かけたら挑戦してみてくださいね。

使われている豚ホルモンの部位 大腸


おかわり台湾飯。台北市、新北市で客家料理をたべるならここが一番おススメです。


今回のおまかせ台湾飯はこれで終了です。

細かく見ていけばまだまだ豚ホルモンのお料理はあると思いますが、台湾でよくみかけるお料理はだいたい挙げられたと思います。

台湾リピーターの方はもちろんのこと、初めてでもホルモン好きなかたは今回ご紹介したもののなかのどれかを是非お試ししてくださいね。


どんなお店?

お店の外観

屋台形式のお店です。

一応簡易屋根付きのスペースがありテーブルでお食事ができますが、ほぼ意味をなしていません。

そのため大雨の時は予告なくお店が休みになりますw

また開店時間は15時半となっていますが、経験上15時半にいっても待たされることが多く、実際は16時開店といったところなので注意してください。

衛生状態も見た通り悪いですから自衛をおねがいしますね。



南昌路にあるため通称南昌夜市と呼ばれる地区にありますが、規模の小ささから夜市というには無理があります。

今回ご紹介したお店はその南昌路から小さな路地を少し入った場所にあります。



一応屋根付きの場所はあります。

ただそれ以外はほぼ外と同じです。



開店時間すぐに来たため開店準備をしている様子を写真に収めることができました。

豚のホルモンはもちろんのこと、スープもすべて別で仕込んだものを運んできています。

そして豚ホルモンを切るのはハサミです。

今はもう慣れましたが、私は最初びっくりしましたww


メニュー

メニュー

スープの具は豬肚(豚の胃袋)、粉腸(十二指腸)、生腸(卵管)、小肚(膀胱)、小腸、総合から選べます。

私も今回初めて調べてみてわかったのですが、こんなものを知らずに食べていたとは知らずに少しショックでしたww

注文方法は口頭のみです。


お料理


今回は総合を選びました。

きちんと具を確認したわけではないので、メニューにあるホルモンが五種類あるかどうかはわかりませんが、具の種類、内容ともに満足いくものでした。



まず最初の一口で驚くのがそのスープの完成度です。

人によっては薄いといわれるかもしれませんが、その味の薄さの中にも豚のうまみがしっかりと閉じ込められていて、ホルモンを食べるにはこのうまみがある薄さのほうが合うような気がします。

そしてスープを飲み込んだ後は、さわやかなお酒の風味が口全体を潤し、ホルモンのしつこさを完全に消し去ってくれます。

肝心の豚ホルモンも正直にいうと部位によっては少しにおいを感じますが、全体的にいうと臭みはほとんどなく、うまみと食感を楽しむことができます。

個人的には台北の中でも一、二を争うほどのおいしさなのですが、やはりお店の清潔度や雰囲気を鑑みて味の評価は7点としました。


まとめ

以前もいいましたが、台湾の豚ホルモンを食す文化のすそ野の広さにあらためておどろいた今回の台湾飯。

食べられるものは何でも食べる台湾人の力強さの根源は案外こういうところにあるのかもしれませんね。

おいしく、安く、かつ栄養価が高い、豚のホルモンはこれからも注目されるべき食材なのかもしれませんね。

まだ食べたことがないかたは是非一度食べてみてくださいね。



ごちそうさまでした。


劉記四神湯お店情報

営業時間
15:30-20:30

定休日
日、月曜日

最寄りのMRT駅
古亭 G09 O05
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT古亭駅8番出口から徒歩5分

住所
台北市中正區南昌路二段二巷