士林夜市の中にあって食べ歩きするのに最適な焼き肉まんが最高においしい屋台、鍾記原上海生煎包。

台北最大の夜市である士林夜市にあるミシュランビブグルマンを獲得した焼き肉まん専門の屋台。一口噛むと中から熱い肉汁が飛び出てきて火傷しそうになります。食べ歩きしながら他の屋台めぐりをするのが楽しいので皆様もぜひお試しください。


評価

  • 味 7点
  • 予算 14台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 全世代

どんな屋台?


屋台の外観

移動式の屋台ではなく家の軒先を借りて使っているタイプのお店です。

家全体を借りる場合と軒先だけを借りる場合があって、夜市の中に住宅を持っている人はそこに住みながら家賃もいただけるという台湾独自の面白いシステムになっています。

契約も一年や二年でするみたいで満期になればまた家賃の交渉をしたりして、決裂すれば人気屋台でも引越しすることが台湾ではよくあります。

ミシュランをとると大家さんが露骨に家賃の値上げを要求することもあるみたいでミシュランを獲得するのもよしあしかもしれませんね。

久しぶりにきた台湾でむかし好きだった屋台がこのタイプの形式のお店なら近くに引越ししている可能性がありますからあきらめず近くを探して見てください。

ついでの報告になりますが、以前ご紹介した南機場夜市の人気屋台、「松青潤餅」も同じ理由で近くに引越ししましたので位置情報を変更したことをここでお知らせします。


おかわり台湾飯。台湾飯いちおしの夜市のなかでも屈指の人気屋台、松青潤餅。



純粋な屋台ではありませんので広々としたスペースで店員さんが次々に肉まんを作っていきます。

手際がいいのはもちろんのことですが作っているところをお客さんにみせるのは自分の商品への自信の表れかもしれませんね。


生煎包( 水煎包 )とは?


生煎包、水煎包どちらも同じ意味で焼き肉まんです。

作り方をかんたんに書くと、発酵させた生地にお好みの具をつつんで鍋で焼き色をつけたら水を大量に入れ蒸し焼きにして水がなくなれば白ごまをふって完成です。



生地はしっかりと発酵させるのが最大の特徴でまた形状がよく似た小籠包とはここが一番大きな差です。

ただ小籠包ももともとは生地を発酵させたものが元祖なので厳密に言えば蒸し焼きにするか蒸すかの差だけなのかもしれません。


おかわり台湾飯。意外と知らない小籠包のことを徹底的に解説した食レポ。



焼きあがりまでの行程を省くと焼き肉まん最大の特徴であるパリッと感がなくなりますから水がなくなるかなくならないかの見分けが大変です。

ただこちらのお店はしっかりと焼き色をつけてくれてみるからにおいしそうです。

完全に余談になりますが、かつて私が台湾にきたとき最初にはまったお料理が 水煎包でした。

大きさもこぶしサイズから小籠包サイズまでさまざまなものがありなかなか奥が深いお料理だと思います。



焼きあがった焼き肉まんはこちらのトレーに並べられていきます。

私は他の屋台が開いていない時間帯にきたためすぐに注文できましたがそれでもすぐに売り切れになっていました。

土日祝日の夜市がもっとも盛り上がる時間帯にはかなり行列ができますので熱々が食べられますが長い時間並ぶ必要があります。

必ず食べたい場合は少し早めにきていただくのがいいと思います。



調味料

こちらの屋台は焼き肉まんしかありません。

味は、豚肉の一般的なものか、キャベツが入った肉なしのものかの二種類だけです。

注文の仕方は口頭のみですが指差しで十分意思は伝えられます。

写真の調味料はご自身で入れる必要があります。

黒色のソースが甘辛い醤油のソースで、赤色のほうが辛いチリソースみたいなものになっています。

入れ物は写真左の小さな透明なビニール袋ですのでお好きな味をお入れください。

もちろんビニール袋を二枚使って二種類のソースを入れてもらっても問題ありません。


生煎包


生煎包(14元)

全部で三つかって三つとも豚肉入りのものにしました。

少し厚みのある手提げようのビニール袋を持つときはそうでもありませんが、商品が直接入っているビニール袋は透明で薄いものですから持つときかなり熱いです。

あつあつがおいしい食べ物なのであせるかもしれませんがくれぐれも火傷にご注意くださいね。



大きさは女性の手のひらにちょこんと乗るサイズで生煎包としては一般的な大きさです。

551の豚まんと比べたら五分の一ぐらいでしょうか。。

(関西の方しかわからない比較ですね。。コンビニの肉まんと比較して四分の一ぐらいです。。)



一口食べると肉汁が想定より多くでてきます。

想定よりというのは肉まんと思って食べたらという意味で、これは肉まんではないということが火傷しながら思い知らされます。

(くれぐれも火傷にご注意ください)

餡には新鮮な豚肉と葱がたっぷりとつめられていて、葱から染み出た甘みがお肉にしっかりと絡みつき、またお肉からでる脂が葱にしっかりと吸収され絶妙な調和を奏でています。

味付けも薄味ですが素材からしっかりと味がでていますから個人的には調味料は必要ありませんでした。


そして驚くべきはその皮の完成度です。

小麦粉の風味をしっかりと残しつつもちもちした皮は、食べる側に気持ちいい食感を与えるだけではなく餡からでる肉汁を外にでないようしっかりとガードする役割も担っています。

適度につけられた焦げの部分も最高の仕上がりでカリカリ感が爽快です。

専門家ではないので確かなことはいえませんが、焼き色をつけたあと大量の水で蒸し焼きにすることで、餡のうまみ成分を含んだ水分が焼くだけもしくは蒸すだけよりも出やすくなるのではないのかと予想しています。

まあ専門的なことはおいといてこちらの焼き肉まんは素晴らしい仕上がりですのでぜひ試してみてくださいね。


まとめ

日本のかたにもおそらく一番有名な台北最大の夜市、士林夜市の中でも特に人気がある屋台の一つ。

士林夜市にきてここに来ないのはもったいないと心から思えるそんな名店です。

お店にはイートインスペースがなくお持ち帰り専用になってしまいますが一つから購入できますのでどうぞお試しください。



ごちそうさまでした。


鍾記原上海生煎包お店情報

営業時間
15:00-21:00

定休日
水曜日

最寄のMRT駅
剣潭 R15
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT剣潭駅1番出口から徒歩8分

住所
台北市士林區小東街38號