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甘い味付けの中華パンの最高峰。おやつに中華パンを食べるなら絶対にここは外せません。
さくさくしっとりの生地の中には、あまーい小豆やゴマペーストがたっぷり。おやつにぴったりの中華パンは台湾で今でも老若男女に支持されています。今回はその中でも南港区にあるいつも行列がたえないお店をご紹介します。
評価
- 味 7点
- 予算 15台湾ドル/人
- サービス 普通
- 客層 全世代
どんなお店
座る用のいすはすこしあるものの基本お持ち帰り専用のお店です。
創業30年ぐらいのお店ですが、外観からはそれ以上の風格を感じます。
お店の入り口は二箇所あって、むかって左側はお店の人がパンを成型している場所なので間違って入らないでくださいね。
向かって右側が成型したパンの焼き場とパンの販売所になっていますから、読者の皆様はここにお並びください。
こちらのオーナーは脱サラしたあと一念発起してこのお店を開きました。
驚くべきことに、脱サラしたあとは、どこの焼餅のお店にも修行に行かず、図書館等で得た知識をもとに試行錯誤を重ねて、ご自分の味を作り上げました。
彼が特に大事にしているのが、パンの生地を作るのに不可欠な酵母、胡椒餅の餡に必要な豚肉、そして中華パンを焼くための炭の三つです。
これらのこだわりを創業以来守り続けていて、そのおいしさにお客さんは魅了され続けているというわけです。
今では、とくにおやつの時間になると地元遠方問わず、人々が行列をつくり彼が作る中華パンを買い求めます。
焼餅とは?
焼餅の歴史は長く古くは山東省にある周村の薄焼き煎餅にその原型を見ることができ、その歴史は1800年だといわれています。
もともと焼餅は華北地方のお料理で、ハンバーガーのパンのような形をしており、これまたハンバーガーのようにパンの中にお肉等を入れて食するお料理でした。
それが時代や場所が変わるとだんだん変化していきます。
今回ご紹介した焼餅はその派生といってよく、650年前の浙江省の伝統料理にその姿を見つけることができます。
今の焼餅は、小麦粉に砂糖と塩、サラダ油、酵母を加えてぬるま湯でこねた発酵生地を使いそれを成型したあと焼き上げます。
焼き上げ方にも特徴があって、丸い円形の筒の側面に、成型したパンの生地を貼り付け焼き上げます。
ちょうどインドのナンを焼く方法と同じなのでそちらを想像していただければわかりやすいと思いますが、現在はこの方法を使わず、ガスのオーブンで焼いているお店も少なくありません。
焼餅
紅豆(小豆)、芝麻(黒ゴマ)、糖膏(粗目砂糖)の三種類を注文しました。
本来ならば、胡椒餅も注文したかったのですがお昼ご飯を済ましたあとだったので、今回は甘いもの3種類だけにしました。
中の餡の写真はありませんが、小豆がたっぷり入った焼餅です。
他のと比べてパンに丸みがあってすこし厚いのが特徴です。
中のあんこの甘さがちょうどよく、そとのさくさくしながらもしっとりとした生地と一緒に食べるともうとまらない一品です。
こちらも中身の写真はありませんが、粗目砂糖がパンの中にはいっているおやつ中華パンです。
粗目砂糖が入っているといいましたが砂糖は熱で溶けているため実際は練りあめ状になっているため食感はパンの食感だけです。
こちらのパンはすこし細長く、先ほどのやつと比べてさくさく感がより楽しめるようになっています。
砂糖の甘さもちょうどよく、パンとの相性は抜群です。
個人的には今回のパンの中ではこれが一番好きでした。
こちらも中身の写真はありませんが、甘い黒ゴマペーストが入っているおやつ中華パンです。
パンの形状も先ほどの粗目砂糖と同じく細長いためさくさく感を楽しむことができます。
中の黒ゴマペーストはこれまた甘さが控えめのちょうどいい味付けで、香りもよく、そとのパンのさくさく感とあいまっていくらでもいける感じがしました。
まとめ
台湾で西洋式パンが美味しいところが少ないのは、中華パンがあるせいだと改めて感じた今回の台湾飯。
独学で極めたそのパンの味は西洋式パンが入り込む余地を与えません。
いまだに炭を使った釜を使い続けるオーナーのこだわりぶりにも、尊敬の念を抱かずにはいられません。
ただ立地が悪いため、台湾飯の読者様が今回ご紹介したお店に行く機会は少ないとは思いますが、もしなんらかの機会に南港に行くことがありましたら、このお店はマストだと覚えておいてくださいね。
ごちそうさまでした。
おかわり台湾飯。台北市内のその他のおすすめ焼餅のお店。
老張炭烤燒餅店お店情報
営業時間 火~金 11:30-20:00 土、日 11:00-19:00 定休日 月曜日 最寄のMRT駅 南港展覽館 BL23 BR24 台北地下鉄路線図 アクセス MRT南港展覽館駅5番出口から徒歩6分 住所 台北市南港區忠孝東路七段602號