小籠包だけが全てではありません。これからは焼き肉まんの時代なんです。高記。

私が台湾にきて最初にはまったお料理それは生煎包。いわゆる焼き肉まんなんですが、それがおいしくエレガントに洗練された味でいただけるレストランを今回ご紹介します。台湾といえば小籠包という概念をぶっ壊すそれだけのポテンシャルを備えた生煎包をどうぞ皆さんもお試しください。


評価

  • 味 7点
  • 予算 400台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 現役世代

どんなレストラン?

お店の外観

観光客に人気の場所永康街の中にある老舗の上海料理のレストラン。

70年の歴史がある由緒ただしいレストランとして長年地元のかたに愛されてきました。

ジャンルとしては上海料理で間違いないのですが、厳密にいうと台湾風にアレンジされた眷村料理といって間違いありません。

眷村料理とはなんぞというかたは別の記事で詳しく書きましたのでそちらをご参考ください。

四階建てのビル全部がお店になっているため客室もかなり多くありまた高級感もあります。

ただ皮肉なことに近くには台湾でも一番知名度があって人気がある鼎泰豊がありそちらの行列と比べるとどうしても寂しい感じがします。

まあでもおいしいお料理を並ばずに食べられると考えたらわれわれ消費者としてはうれしいですよね。

もし鼎泰豊の待ち時間に疲れた方はこちらでお食事するのも全然ありだと思います。


おかわり台湾飯。台湾特有の「眷村文化」 を味わうことができる麺料理の老舗レストラン、龍記搶鍋麺。



お店は全体的に暗くライトアップされた空間が広がり高級感があります。

店の前にはスーツを着た男性店員が常に配備されていてお店に入るときにエスコートをしてくれます。

お店に入れば彼の指示にしたがい行動してください。

まあ大体は二階に行くよう指示されると思います。



こちらでお食事をされたかた向けにお土産が買えるコーナーがあります。

ただ全て生ものですので日本に持って帰ることはできません。



おみやげ物の近くには先付け料理(小料理)が並べられているスペースがあります。

これは台湾飯でもおなじみですが、お料理を注文するまでのタイムラグをなくすために簡単に食べられるいわゆるお通しであり、台湾ではレストランはもちろんのことどこにでもあります。

ただ今回のようなきちんとしたレストラン(いわゆる中級以上のレストラン)はべつですが、大衆レストラン等で食べる場合は冷蔵していないものは食べないでくださいね。


店内の様子

店内はかなり薄暗いですが落ち着いてお食事ができるような空間設計になっています。

店内はもちろん清潔で環境としては申し分ありません。

ただ店員さんのサービスは個人間の差が大きく、お料理に10%のサービス料がつくような価値はありません。

なにより点心が看板料理のお店なのにお茶を入れに来る回数が少なかったのが個人的には不満でした。

忙しいとはいえこれだけはきっちりとしてほしいですよね。

その観点でいえばやはり鼎泰豊には数段劣っているといえます。


メニュー

メニュー

注文方法は店員さんによる聞き取り式です。

写真つきでまた日本語表記のメニューがありますから指差し注文もできます。

メニューは一般的な上海料理プラスアルファといったところで日本のかたでも見慣れたものが多いような気がします。

そしてこちらの看板メニューは小籠包ではなく生煎包(焼き肉まん)なので間違えずにご注文くださいね。

また写真つきのメニューをご参考にされたい人のためお店のホームページをリンクしておきますね。


高記のメニュー


テーブル周り

テーブルには醤油とお酢があるだけです。

小籠包を注文すると刻み生姜がはいった容器をもってきてくれますのでそちらにお好みのタレを作ってください。

そろそろお料理が運ばれてきますよ。


お料理

紅椒干肉絲(320元)

豚肉の細切りと百頁豆腐をピリ辛に炒めたお料理。

注文するとき店員さんから豆干ではなく百頁豆腐だよいいのと何度も念を押されました。

百頁豆腐とは大豆100%の豆腐と違って、豆乳にでんぷんや卵白をいれて作る加工食品です。

いうならば豆腐が魚の刺身だとするなら百頁豆腐はかまぼこみたいなものです。

ただそこまで念を押すならメニューに書いておけばいいのにとおもいましたがww

さてこちらのお料理、違う食感のもの二つをすっきりと見事に纏め上げ、ピリからの味付けとともにビールが欲しくなるおつまみ感覚で食べられます。

豆腐と違って水が出にくい百頁豆腐をつかっているので味もしっかりとその豆腐にしみこんでいてご飯もしっかりと進む味付けになっています。

味付けは醤油ベースのいわゆる熱炒とよばれるごく普通のなのですがどこか癖になるそんな気持ちにさせられます。


五行彩時蔬(260元)

季節の野菜を五種類炒めたお料理。

11月のメインの野菜はレンコンでした。

薄味ながらしっかりとうまみがついたソースは野菜との相性も抜群で食べていてほっとする味付けです。

ソースにはとろみが少しつけられているため野菜とも絡みやすくなっていて薄味だと思わない方もいるかもしれません。

野菜がおいしくたくさん取れるため野菜不足のかたにはマストのお料理ですね。


上海鐵鍋生煎包 (220元)

小ぶりの肉まんを石鍋で焼き付けたいわゆる焼き肉まん。

夜市とかでもよく見かけるいわゆるB級グルメですが個人的に大好きなお料理です。

サイズは一粒が小籠包よりも1.5倍ぐらい大きく意外とずっしりお腹に収まる感じです。

小籠包との最大の差は、餡をつつむ皮を発酵させているかどうかで、小籠包は発酵させてなくこちらは発酵させています。

(小籠包にも皮を発酵させているのがありますが、こちらではいわゆる中にスープがたっぷり入っている皆さんがすぐに想像する小籠包のことを指しています。)

中の餡には豚肉が使われていて醤油ベースの味付けがつけられていますが、一般的にいって小籠包は中にたっぷりのスープが入っていてこちらはあまり入っていません。


おかわり台湾飯。これを読めばかならずつゆだくの小籠包にありつけます。ありそうでなかった小籠包の見分け方を是非ご一読ください。



また生煎包は蒸上げるとき直接鍋に水をいれ水がなくなり皮に色がつくまで焼き付けますから、表皮がカリカリになっていて食感でも楽しむことができます。

噛むとカリッ、中から肉汁がジワー、お肉がホクホク、もう簡単に文字に起こすだけでおいしさが伝わるでしょ?



さて肝心の味付けですが、まず皮はしっかりと発酵させていてパンのいい香りがします。

ただ先ほどもいいましたが、皮には焼き目がつけていますのでカリカリ感が非常にここちいいです。

お肉は新鮮そのもので、色も綺麗なピンク色をしています。

味付けは醤油ベースの一般的なもので特別な感じはありませんが、逆に言えば安心していただけるそんな味になっています。

もちろん中華調味料などは入っていないため万人におススメできるお料理です。


まとめ

台湾好きのかたなら一度はその名を耳にしたことがあるだろうと予想される今回のレストラン。

いわゆる大衆レストランではありませんが、メニューのなかにはB級グルメがあるなど決してお高くはとまっていないため観光客のかたでも気楽に入れるのがいいですね。

もちろん味は洗練されていておいしいものぞろいですので、永康街にお越しの際は是非よってもらいたいレストランの一つです。



ごちそうさまでした。


営業時間
平日 09:30-22:30
土日 08:30-22:30

定休日
無休

最寄のMRT駅
東門 R07 O06
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT東門駅5番出口から徒歩1分

住所
台北市大安區永康街1號