福珍排骨酥麺

おまかせ台湾飯第五弾。中華調味料の代表格八角を徹底解説。これを読めば八角嫌いな人も好きになるかもしれませんよ。食レポは台北駅の裏口にある、八角をたくさん使った創業40年の老舗大衆台湾料理のレストランをご紹介します。

台北市の玄関口台北駅裏口にひっそりとたたずむ大衆台湾料理レストラン。地元風味が満載で好き嫌いがはっきり分かれる味付けになっていますが、はまる人にはばっちりはまるレストランです。立地もよく旅行者のちょっとした腹ごしらえにちょうどいいレストランですのでお時間がある方は食べに行ってみてくださいね。


評価

  • 味 6点
  • 予算 80台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 現役世代
  • 化学調味料 10%

中華調味料八角を知る


八角

八角は、日本語でトウシキミと呼ばれる中国原産のシキミ科の常緑高木からとられる果実のことを指します。

中国大陸の呼び方は南北で異なり、南部では八角茴香、北部では大料と呼ばれています。

八角の主な生産地は、福建、廣西、廣東、貴州、雲南、等で栽培されていて、熱帯気候の高温多湿の山地で栽培されています。

ここ台湾でも栽培は行われています。


八角の木

トウシキミの実

常緑高木であるトウシキミは、高さが20メートルにもなる背の高い木です。

花は淡紅色または深紅色で年に2回咲き、実は最初は緑色ですが、熟すにつれて紅褐色に近づいていきます。

果実の収穫時期は1月、2月の春先が一回、8月、9月の秋に二回目の収穫をします。


八角の効能

八角の主な効能は大きく分けて二つあります。

一つ目は、八角のにおい成分である茴香油が、胃腸神経を刺激し、消化物の分泌を促しまた腸壁の蠕動運動を増やし食べ物の消化を助けます。

二つ目は、血液中の白血球の数を増やします。

それらの効果は民間療法の枠を超え、スイスロシュ社によって製造されている抗インフルエンザウイルス薬タミフルは八角から得られるシキミ酸を原料として合成、供給されています。


香辛料として

八角は台湾飯でもよく中華調味料として紹介する中国の代表的な香辛料五香粉にも含まれており、桂皮や陳皮、花椒、丁香などと共に、中国料理には欠かせない香辛料の一つです。

その香りは、特徴的な甘みを含んだにおいで、このにおいが川魚や豚肉の生臭さを消す効果があるといわれています。

味は少し苦みがあり、舌先で転がすとすこしピリッとします。

用途は多岐に渡り、東坡肉(豚の角煮)をはじめ、豚肉料理によく使われていますし、台湾では揚げ物には高確率で入っているイメージです。


さて今回は中華圏では必ず使う香辛料の一つである八角を詳しく解説しました。

日本のかたにはなじみがあまりありませんが、内容を見てみるとその効能のすばらしさにびっくりしてしまいました。

さすが漢方の世界は奥が深いことを改めて感じたとともにこれから折を見てもう少し積極的に八角を食べてみようと思います。

八角の説明は以上です。

次はいつもの食レポにもどります。


どんなレストラン?


お店の外観

古きよき大衆食堂の典型的な見た目です。

中の写真はありませんが、掃除をしっかりしていて清潔感がある店内です。

レジのところにある注文表に記入してお店のかたに渡してください。

特にルールはありませんので、さきに席を探してから注文するのが効率的だと思います。


お料理


魯肉飯 (25元)

お肉の量がとても多いルーローファン。

お肉は醤油とお砂糖でしっかりと味つけされていて、味はそうとう濃い目です。

そして八角のにおいは最近のルーローファンでは珍しいぐらい強めにつけられています。

八角のことを調べた後だからかもしれませんが、八角の効果のおかげか見た目ほど脂っこさは感じなかったように思います。

ただ正直に言いますと、八角のにおいがそこまで好きではない私はぎりぎり食べきったという感じでした。

八角嫌いのかたは注文してはいけません。



排骨酥 (70元)

豚のスペアリブに味つけをして油で揚げた、日本で言うから揚げの豚肉版といったお料理。

豚のスペアリブですが骨はついていないのでそのまま食べられます。

醤油をベースにした甘辛いタレに漬け込んだ豚肉にはしっかりと味がついていますが、ただその中には八角も入っています。

しかしながら先ほどのルーローファンとは違いお肉が揚げられていますので、八角の香りは煮込まれているルーローファンと比べて強くありません。

日本の竜田揚げではお肉のうまみと生姜の香りがマッチしてあの美味しさを生み出しますが、このから揚げはお肉と八角のバランスがよく、おいしさをよりうまく表現していると思いました。



油豆腐(20元)

厚揚げ豆腐にルーローファンのタレを絡めたお料理。

ルーローファンお汁を使っているためつよい八角の臭いがします。

もしかしたらオーナーさんは八角が好きなのかもしれませんね。


まとめ

今回の台湾飯は、これまでよく言及していましたが八角のことをとりあげました。

率直な感想としては八角は思っていた以上にすごい食材だと気づきました。

これからは苦手ではありますが体のためにもうすこし積極的に食べていこうと思いました。

皆さんはどうでしょうか。

さて今回は、個人旅行者様がよく利用する駅である台北駅の裏手にある大衆レストランをご紹介しました。

お時間の調整時や時間つぶしのとき、お腹に入れる台湾料理としてちょうどいいと思いますので、近くをお通りの際は是非立ち寄ってみてください。



ごちそうさまでした。


福珍排骨酥麺お店情報

営業時間
11:00-20:00

定休日
無休

最寄のMRT駅
台北 BL12 R10 
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT台北駅M1出口から徒歩7分
MRT北門駅とMRT台北駅をつなぐ台北地下街Y7出口から徒歩4分

住所
台北市大同區華陰街42-13號 


台北地下街

台北地下街について

Z区とY区は区別しにくいのでご注意ください。

  • Z区 三越百貨店の方向
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