ここに台湾料理の神髄を見た。おそろしくおいしい鶏肉料理の品々がいただけるレストラン、雞家莊。

もし私が台北にこられた方においしい台湾料理がいただけるレストランはどこですかと聞かれたらかならず答えの候補の一つにあがるのが今回ご紹介するレストランです。様々なメニューの中でも「雞家豆腐」はまさに絶品で一度食べたら忘れられない思い出になること間違いなしです。台北で台湾料理を食べるなら雞家莊、覚えておいて損はありません。


評価

  • 味 8点
  • 予算 500台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 全世代

どんなレストラン?

お店の外観

台北で有数の繁華街の中にあっても妙な迫力がある看板がやたらと目立ちます。

お店の規模は少し大きめのレストランといった具合で団体のお客さんがこられても十分に対応できます。

最寄りの駅は「中山」駅で駅から少し歩きますが道中には百貨店、カフェ、ブランドショップ等のお店がたくさんありますのでそれらを眺めながら来られると退屈せずに済むと思います。

ただ先ほどもいいましたがこの地域は台北で最大規模の繁華街になっていて、夜になるとお店の周辺は独特のギラギラした雰囲気につつまれますので小さなお子様連れのかたはそこだけ気にとどめておいてください。


お店の入り口わきには調理された鶏肉がまるまるつるされています。

鶏の顔や足もそのまま展示されていますのでそういったものに耐性がないかたは注意してくださいね。

ちなみに黒い鶏肉は体だけではなく内臓まで真っ黒な烏骨鶏です。


店内の様子

店内は二階構造になっていて広々としているのでゆっくりとお食事がいただけます。

エレベーターはありませんが二階にあがる階段の幅は広く段差も小さく比較的安全に上り下りができると思います。

店内はアンティーク調にまとめられていて、建物は古いのですがおそらく何度も改装しているため店内を見る限り古臭さは感じません。

清潔度も申し分なくお食事の環境としては十分ではないでしょうか。


店内に飾られた鶏の彫刻の完成度が素晴らしい。。

この鶏の彫刻をみて思い出されるのが、南投県にある「竹山紫南宮」です。

台湾で商売しているかたが必ず訪れるといってもいい商売繁盛を祈願する廟なのですが、そこには立派な鶏の像があるだけではなく商売繁盛の置物として金色の鶏も販売されていて、なにかと鶏にまつわるものが多い場所です。

詳しくは説明しませんが、こちらでは「發財金」という参拝者が廟からお金を一時的に借りて商売が成功したら色を付けて返すという面白いことが行われています。

個人的にこの廟は観光地としてかなりおすすめで弊社の独自ツアーでもよく取り入れている観光地です。

この廟もいつかお出かけ台湾飯でご紹介したいと思います。


新鮮なお惣菜や調理前の食材がショーケースに並べられています。


おいしいお食事にあわせるのはやはりお酒ですよね。

こちらでは定番のビールのほかワインも置いてあります。


メニュー

注文方法は店員さんによる聞き取り方式です。

メニューにはお写真と日本語が併記されています。

「雞家豆腐」はおいしさが突き抜けていますので忘れずにご注文くださいね。

お会計は最後になります。


注文がすむとお食事の準備がされます。

台湾ではおなじみの大同の白い食器がいいですよね。。


お料理

雞家豆腐(298元)

おもわずナニコレーといいたくなるような奇妙な入れ物に入ったお料理が運ばれてきました。

これがお店の看板メニューの雞家豆腐です。


蓋をあけるとふわっと白い蒸気が立ち上りそれとともにおいしそうなにおいが鼻腔をくすぐります。

見た目は麻婆豆腐に近いですがそれは見た目だけで匂いはもちろんのこと味も全く別物です。


こちらのお料理を語るうえでもっとも重要なのがスープの完成度です。

鶏のうまみをこれでもかと味わうことができるスープは、少しととろみがつけられていてまさに鶏のうまみだけを抽出したかのような濃厚な味わいを楽しめます。

味付けは醤油ベースの落ち着いたもので、少し強めのショウガの香りと弱いながら唐辛子のピリリとした辛さが極上スープに華を添えています。

豆腐はしっかりと形は残していますが驚くほどなめらかで喉どおりがよく、写真ではよく見えませんが細かく刻まれた鶏肉が食感にアクセントをつけていて食べるものに飽きがこない工夫がされています。

総合的にみて申し分がないお料理でこれだけを評価すれば味が9点でもいいかなと思うほど個人的にかなりおススメの一品です。

あーまた食べたくなってきた。。


宮保鶏丁(460元)

鶏肉とピーナッツを乾燥唐辛子とともに炒めたお料理です。

唐辛子の量は少なく辛みはかなり抑え気味です。

味は普通においしいのですが、鶏肉の中に少し筋張っているものが含まれていたのが残念でした。


仔鶏湯(150元)

ハマグリと鶏肉が入ったスープです。

限りなく透明に近い澄んだスープは雑味は一切なくすっきりとしたのど越しでいただけます。

味付けは塩のみでかなり薄めですが、どうしても脂っこくなるお肉料理を食べたあとに飲むにはこれぐらいのほうがいいのかもしれません。


鶏飯(50元)

お店自慢の鶏のスープで煮た白ご飯です。

味付けはいっさいありませんのでそれだけを食べるのには向いていませんが、お米一粒のなかに鶏のうまみがしみ込んでいておいしいです。

ただ食べ進めていくうちにわずかにかおる鶏の匂いが少し気になってしまいました。

個人的にはお肉料理をおかずに食べるには香りのいい白米だけのほうが好みですね。


鶏香布丁

店内で召し上がると必ずついてくるサービスのプリンです。

気泡など全く入っていない滑らかで舌触りのいい食感は、町のおいしいケーキ屋さんのそれそのものでこれが無料でいただけるなんてと驚きます。

カラメルも癖のない甘みを抑えた味付けで濃厚なプリンとの相性も抜群です。


まとめ

今回の台湾飯は鶏肉のスープをベースにしたおそろしくおいしい鶏料理がいただけるお店をご紹介しました。

台湾で鶏肉を食べられる機会は多いですが、ここまで秀逸で素晴らしい鶏料理が食べられるお店は多くはありません。

きちんとした店構えで衛生もよくレストランとしてどなたにでも自信をもっておススメできるお店ですので是非一度お試しいただきたいと思います。

私は食べたことはありませんが、お手頃なお値段でお弁当も売っていてそちらも人気があるみたいですので気になる方はそちらも是非お試しくださいね。


ごちそうさまでした。


雞家莊お店情報

営業時間
11:00-22:00

定休日
無休

最寄りのMRT駅
中山 G14 R11
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT中山駅3番出口から徒歩11分

住所
台北市中山區長春路55號