トマトの甘みと牛肉のうまみが奇跡的な出会いをします。93蕃茄牛肉麺。

牛肉麺のなかでもトマト牛肉麺と呼ばれるお料理が看板メニューのレストラン。トマトの甘みがおどろくほど出た出汁で食べる麺は、しこしこで歯ごたえがいい刀削麺。この完璧な二つが出会うといったいどんな味の化学反応が起きるのでしょうか。今回も台湾飯から目が離せませんよ。


評価

  • 味 6点
  • 予算 130台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 全世代
  • 科学調味料 5%

どんなレストラン?

お店の外観

台北シェラトンホテルの裏側にある牛肉麺のお店。

最寄の駅は善導寺で、台北駅の次の駅ですので立地条件はかなりいいといえます。

こちらでお食事をしたときちょうど目の前の道路を工事していましたので、外観の全体像はとれていませんが、建物、お店ともに古い状態で台湾の平均的な大衆レストランという感じです。

お店は狭いのでお食事時はしばらく待つ必要があるかもしれません。



お店の外側には窓ガラス一面にお店のメニューの一部が写真つきで紹介しています。

これならお店に入る前からでもどんな料理があるかすぐにわかっていいですよね。

少し脱線して台湾あるあるをご紹介しますね。

今回のお店は外に自分たちの商品がわかるように写真をはりだしていますが、ほとんどのお店は外にメニューはおいていません。

では台湾のかたはどうするかというと、直接お店に入ってメニューを見ます。

そして見た目や値段でそちらでお食事をするか決めるのですが、そのとき実際に食事をしないこともすくなくありません。

それをするのはおじさんおばさんだけでなく、若い子達もそれが普通のようにします。

では日本人はどうなんでしょう。

これは個人的な見解ですが、日本ではどちらかというとわざわざお店に入ってメニューをみしてもらったらそのお店を利用する人が多いような気がします。

またそれがいやだから情報がよくわからないお店は敬遠するイメージがあります。

メニューまで見せてもらったらそのお店を利用しないと悪いという意識がどこかにあるのでしょうね。

ここに日本人と台湾人の他人に迷惑をかけるということの概念の違いに差がでていて面白いですね。

個人的にはこれに関しては台湾人のほうが合理的だと思うのですが皆さんはどうですか?


店内の様子

店内の様子

お店は非常にせまく、お食事どきにはお持ち帰りの人やイートインのお客さんで混雑します。

お店自体も古く日本のかたにとっては少し居心地が悪く感じるかもしれませんが、台湾の大衆店としては普通だと思います。

きちんと清掃されているため清潔感はありますが、気になるかたは自衛をおねがいしますね。


メニュー

メニュー

こちらのメニューはお店の壁に張り出しています。

注意点は、炒麺(焼きそば)は平日夜、土曜日専門のメニューですのでそれ以外のときに注文できませんのでお気をつけください。



注文方法は記述式です。

テーブル番号をお書き忘れないようにしてくださいね。

またこちらの麺は全部刀削麺になります。

冬粉とは春雨のことで、麺を選ぶなら刀削麺か春雨の二つから選ぶことになります。

泡餅とは中が空洞のロールパンぐらいの大きさの中華式パンで、かりかりした食感でスープに浸して食べます。

泡餅が台北で食べられる場所は多くはありませんので興味のあるかたは挑戦してみてください。


お箸と各種調味料

お箸と各種調味料はセルフサービスになります。


お料理

水餃(40元)

一皿八個入りの水餃子です。

豚肉とキャベツのシンプルな具で味は普通です。


猪肉木須炒麺(95元)

木須とはタマゴのことで、日本語に直すと豚肉タマゴ焼きそばです。

他の具には、にんじん、きくらげが入っていて麺は刀削麺です。

刀削麺のレポートは次の麺料理のときに詳しくレポートします。

強火でいためられた野菜はしっかりと歯ごたえが残っていて、こしのある刀削麺との相性もかなりいいです。

味付けは薄味ですが、醤油の風味がよくうまみもしっかりとしているうえに全体に均一についています。

日本のソース焼きそばとはまったく別物の中華式焼きそばを是非お試しくださいね。


蕃茄牛肉麺(130元)

牛骨とトマトでとったスープで刀削麺をいただく麺料理。

中には牛肉ブロックもたくさんはいっていますからかなりお得だといえます。



まずスープの最初の一口は少し甘味が強いのが気になりました。

この甘みはトマトからくる自然の甘さで気にはなりますが、いやみな味ではありません。

味付けも薄味で少し物足りなくなる可能性はありますが、あっさり系の味付けを好む方にはすんなり受け入れられる味だといえます。

そしてこの牛肉麺の特筆すべき点は刀削麺の出来が素晴らしいということです。

正直にいうと私にとって刀削麺はあまり好きではない麺の一つでしたが、ここの刀削麺は本当に特別で、しっかりとこしがある上に、幅や厚さも大きすぎず厚すぎず完全に私好みです。

この麺を最初に食べていたら刀削麺嫌いにはなっていなかったと思うぐらいです。


まとめ

台湾人の国民食の一つ牛肉麺。

辛いものから、淡白のものとこれまで紹介してきましたが、今回はトマト入りの牛肉麺で牛肉麺の味付けとしては一番すくないものです。

ただこちらのお店の特徴はスープではなく刀削麺だということをもう一度強調させていただきます。

日本人にとってのラーメンであるこの牛肉麺を是非台湾旅行のときに食べ忘れがないようにお願いしますね。



ごちそうさまでした。


93蕃茄牛肉麺お店情報

営業時間
11:30-14:00/17:00-20:30

定休日
日曜日

最寄のMRT駅
善導寺 BL13
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT善導寺駅2番出口から徒歩4分 

住所
台北市中正區青島東路3-2號