もちもちでつるつるのおいしい魚のつみれが食べられる老舗のレストラン、佳興魚丸店。

台湾料理の中でも重要な位置を占める海鮮料理。その海鮮の恵みを余すことなく使ったお料理の一つが台湾名物魚のつみれです。B級グルメではありますがその美味しさは海からもたらされた幸せそのものといっていいと思います。


評価

  • 味 8点
  • 予算 90台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 全世代

どんなレストラン?


お店の外観

佳興の二文字がかっこいい看板。

ここの場所は本店で、日本のかたにお土産を買うときに人気のある迪化街から程近い位置にあります。

そのため建物も古く趣がある構えをしています。

またこのレストランは創業60年以上の老舗店で、今では創業者の兄弟たちが台北市内に一軒、新北市に一軒支店を開業しており、本店を含めて合計三店舗あります。

支店の味が本店と同じかどうかは確認していませんのでわかりません。



お店のすぐ外においてある大きな釜。

ここで魚のつみれを作っています。



そしてお店の軒先で作りたての魚のつみれを販売しています。

一斤とは600グラムのことでかつての日本と同じです。

台湾では、伝統市場等で量り売りをするときこの斤の単位を今でもよく目にします。

ややこしいのは、公斤という単位が別にあって、これはキログラムの中国語です。

ちなみにグラムは、公克といいます。

まとめると、一斤=0.6公斤=600公克ということですね。



創業者のお写真がお店に飾られています。

これもお店の関係者が彼に対する敬意の表れなのでしょう。

20歳のとき国民党軍として大陸から台湾にわたってきた彼は、この地区で屋台を引きながら魚のつみれの販売を開始しました。

そのおいしさは瞬く間に評判になり彼は屋台販売をやめ今現在の場所にお店を開き今に至ります。

今でも当時とかわらない人気店ですが、やはりお店として創業者を称える行為は見ていて気持ちがいいものですね。



店内の様子

店内は広くなく恐らく30人ぐらいが限界でしょう。

建物も古いからか、改装を重ねてきているとは思いますが、やはり大衆レストランの域は越えていません。

掃除はきちんとしている印象ですが、気になるかたは抗菌ウエットティッシュ等をご準備ください。



調味料

店内の一角においてある調味料。

キムチがあるのが珍しいですが、私はこのお店ではどれも使いませんでした。

台湾独特の薄味に辟易している人にとってはこういったご自身で味の調整ができるのはうれしいですよね。



お箸は各テーブルに用意されていますので、こちらをお使いください。


メニュー


メニュー

中で食べる人用の書き込み式注文表です。

白いのが中で食べる用で、黄色いのがお持ち帰り用ですので間違わないようにしてくださいね。

湯類とはスープのみで、湯麺類とは麺もしくは春雨がスープに入ったものです。

清湯とはあっさりスープで、羹湯とはとろみスープのことです。

お会計は先払いになりますので、こちらの注文表を渡すときに一緒にお会計をしてくださいね。


お料理


魚丸湯油麺(70元)

魚のつみれをあっさりしたスープと麺でいただくお料理です。

大きめの魚のつみれが三つはいっています。


まずこちらのスープ、おそろしくあっさりしていますがきっちりと魚の出汁がでていてどこまでも飲める味付けになっています。

塩味も必要最低限といった感じで、まさにうまみで勝負といったところです。

またその味の薄さを補って余りある存在が魚のつみれです。



つみれの中にはしっかりと味付けされた豚のひき肉が入っていて、醤油と砂糖等の調味料がバランスよく配合されています。

これをスープと一緒に食べると先ほどのスープの薄味がうそのようにしっかりとした味わいにかわり、魚のうまみとうまく融合してより深みのある味になります。

またつみれには驚くことなかれ、鮫の肉が使われているためしっかりとした歯ごたえが感じることができ、食感、味ともに高いレベルで楽しむことができるお料理になっています。



魚丸魷魚羹油麺(75元)

魚のつみれとスルメイカの練り物を麺といっしょにとろみのあるスープでいただくお料理。

羹とは、日本語では「あつもの」といって書いて字のごとく熱いスープを意味しますが、中国語の羹はとろみスープを意味します。

練り物以外にも大根が入っていて食べ応え十分です。



こちらのスープもおそろしくあっさりした味付けで、先ほどのものと比べて少し酸味があることとかつお出汁の香りが強い以外は大きな差はありません。

人によりますがもしかしたらこのお料理には少し辛味をいれたら味がしまってより美味しくなるような気がします。

また麺は油麺といって台湾の麺の中では珍しくカンスイ入りの麺ですが、日本のものと比べるとやはりこしが弱いと感じるかたが多いと思います。

魚のつみれは先ほどとまったく同じですから省略しますが、イカのつみれは魚のつみれと比べると特徴があまりないように感じます。

歯ごたえはしっかりとあるのですが、やはり鮫肉入りの魚のつみれのインパクトには及びません。



魚丸湯(60元)

あまりのおいしさに追加で注文してしまいました。

今度は純粋につみれを楽しむために麺抜きのスープのみを選びました。

うーん、やっぱり美味しいです。。


まとめ

しっかりとした歯ごたえのつみれが非常においしい今回のレストラン。

創業60年の技は現代にもしっかりと受け継がれています。

迪化街から近い立地なので、観光客のかたにも行きやすいのがいいですよね。

一口食べるとその味にはまる人が続出するといわれるこの魚のつみれをみなさんもどうぞ食べにいらしてくださいね。



ごちそうさまでした。


佳興魚丸店お店情報

営業時間
09:00-18:30

定休日
日曜日

最寄のMRT駅
大橋頭 O12
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT大橋頭駅1番出口から徒歩9分  

住所
台北市延平北路二段210巷21號