もっちもちの湯圓をあっさりしたスープでいただく創業55年の老舗レストラン、施家鮮肉湯圓。

延三夜市の中にあって、ミシュランビブグルマンを獲得したレストラン。創業55年ずっと変わらず作り続ける湯圓の味は、台湾人にとってもどこか懐かしいほっとできる味になっています。


評価

  • 味 7点
  • 予算 95台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 全世代

どんなレストラン?


お店の外観

お店の看板の消えかけの文字に歴史を感じます。

36年の老舗とありますが、今では創業56年ですのでこの看板は20年前に作られたものですね。

場所は延三夜市という地元のかたに人気のエリアにあります。

延三夜市は美味しいお店が多く、人ごみもそんなにないことから個人的には南機場夜市の次におすすめな夜市です。



店内の様子

座席数はそこまで多くありません。

ですので食事時、特に夜になると行列が出来ることがあります。

こちらの湯圓は熱いスープと一緒に食べるので、クーラーが必要以上に効いていて最初は寒く感じました。

台湾では夏であっても公共の場所であったりレストランでは冷房が効きすぎていることがありますので、気になる方は念のため何か羽織るものをご用意くださいね。


メニュー


メニュー表

メニュー表には写真はありません。

注文の仕方はこちらの壁に書いてあるメニューから食べたいものを決め、レジ横のメニュー表にご自身で記載するシステムです。

いつものようにクリックしたら拡大するようになっていますので、ご注文時の参考にしてください。

このレストランのホームページには写真付のメニューがありますので、こちらをご参考ください。

施家鮮肉湯圓のホームページ



各テーブルに置かれている調味料は唐辛子ペーストだけという簡素さ。

台湾では一般的に大衆レストランにはこれでもかと調味料が置いてるところが多いのですが、逆に言えばそういったお店は自身の味に対するこだわりがないといえなくもないですよね。

さて注文も済んだのであとは料理を待ちましょう。


お料理


豆干(20元)


写真枚数稼ぎ容疑があるおかず。

台湾では豆干は先付けの定番としてだいたいのお店においてあります。

醤油ベースの甘いタレがかかっています。

味に特別なところはありません。



皮蛋豆腐(30元)

絹こし豆腐の上に半分に切ったピータンがのっているお料理。

こちらも台湾の先付けとして定番化しています。

味つけはまさに日本の出汁醤油がかかっていて日本人には定番のあの味になっています。

豆腐に鰹節もふりかけられていますので、いくらピータンが上にのっていてもこれは完全に日本の味ですね。



烫青菜(35元)

日本語になおすと茹で野菜。

野菜を茹でて味つけするだけの時と、さっとお湯で茹でたあと中華鍋で軽く炒めることもあります。

茹で野菜をご注文する時は、メニュー写真の今日青菜といところの左側に書いてあるものから選んでください。

今回選んだのは、A菜です。


A菜とはキク科の植物で台湾では、台灣萵苣あるいは本島萵苣という別名があります。

この萵苣という字はカタカナで表記するとチシャといい、レタスのことです。

しかしその味はレタスというより日本の春菊に似た香りと苦味があります。

ただ台湾では春菊は山茼蒿という名前で別にありますので正確には春菊ではありません。


個人的にはA菜を日本のかたに説明する時は、名前は台湾レタスといい味は春菊に近い味だといっています。

混乱するのが大陸妹という野菜があるのですが、これもレタスです。

ただこちらのレタスは中国の品種なのでこちらは中華レタスとして説明しています。

大陸妹のほうは実際レタスの味がしますが、少し苦味があって水気もレタスほどありません。

いずれにせよこれらの野菜類も一度おまかせ台湾飯で詳しくご説明する時が来ると思いますのでしばらくお待ちください。



鮮肉湯圓(55元)

湯圓四つが入ったスープ。

湯圓とは中にさまざまな具をいれてお餅で包む伝統的な食べ物です。

中の具は、甘いものしょっぱいもの等、地方によって味つけが違います。

食べる時にさまざまな味つけのスープと一緒に煮込み柔らかくして食べます。

まさに日本のお雑煮みたいなものですね。

湯圓もまた別のお店のときに詳しくご紹介しますね。


さて今回注文した湯圓のスープは、薄めの塩味がちょうどいいさっぱりとした味付けになっています。

ほんのり香るエビの風味や、ニンニクチップス、セロリが脇役としてしっかりとその役割をになっていて、全体的には落ち着いた味です。

湯圓はちょうどいい硬さに煮込まれていて食べる時台湾のお餅としては珍しく日本のお餅を食べるような伸びがありました。

ただこの湯圓自体に少し古いお米の臭いがしたのが気になりました。



こちらが湯圓の具です。

豚の挽肉を甘辛く味つけして丸めたものが入っています。

豚肉を使用していますが、あっさりとしていてこちらのスープとの相性も抜群です。

スープの味が薄いと感じたかたもこのお餅と一緒に食べると満足していただけると思います。



湯圓餛飩

湯圓二個とワンタンが入ったスープ。

スープと湯圓は先ほどのものと同じ味つけですので飛ばします。

ワンタンは皮がつるつるしていて、湯圓を食べる時でも邪魔にならない大きさです。

味つけは特筆すべきものはありませんが、こちらのあっさりとしたスープにあっていると思います。


まとめ

どうしても好き嫌いがでてしまい、個人的にはお餅は弾力性が強い日本のほうが好きですが、今回ご紹介したレストランの湯圓は皆さんに是非一度は味わってほしい一品です。

台湾の伝統文化を食べて欲しいということもそうですが、なにより地元のかたに長年愛され続ける味を皆様に体験して欲しいというのが最大の理由になります。

また繰り返しになりますが、このレストランが位置する延三夜市は観光地としては有名ではありませんが、おいしいレストランがたくさんあると地元の方から評されている夜市です。

ですのでこちらのレストランでお食事をされたあとこの夜市を堪能することもできますので、湯圓が気になったかたはこちらのレストランを訪ねてみてください。



ごちそうさまでした。


施家鮮肉湯圓お店情報

営業時間
11:30-23:00

定休日
無休

最寄のMRT駅
大橋頭 O12
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT大橋頭駅1番出口から徒歩5分

住所
台北市大同區延平北路三段58號