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台湾でおでん?不思議に思うかもしれませんが、台湾ではおでんは定番の食べ物です。
日本でも全国それぞれ味の違いがあっておいしいおでん。そのおでんが台湾にもあることをみなさんご存知でしたか?今回はそんな台湾人の中で定番化されたおでんのレストランを中の具の説明とともに皆様にお伝えします。
評価
- 味 6点
- 予算 60台湾ドル/人
- サービス 普通
- 客層 全世代
どんなレストラン?
地下鉄の駅から龍山寺を通ってしばらく歩いたら見つかります。
台湾のメディアに取り上げられることも多いのでしょう、お店の外壁にはそのときの記事がたくさん貼り付けてあります。
掃除をきちんとしていて、十分綺麗といえるお食事スペース。
座席数は多くはありませんが、おでんがご飯ものではないため、回転は早く行列になったり席が座れないことはおそらくないと思います。
お店の正面には、わずかですが外で食べるための机と椅子もあります。
ここは歩道なのですが、台湾ではよくある光景です。
台湾あるある(その21) 歩道でごはん 食べるときは気にしませんが、歩行者のときは非常に邪魔だと気づきます
先に注文をして、お金をはらってから席を探すシステムです。
お写真つきのメニューが上のほうに貼っていますので、それを指差ししてもらえば簡単に注文できると思います。
おでん
おでんは台湾に残った日本の食文化のひとつです。
日本統治時代に台湾に伝わり、今では台湾の味付けになっていて、定着しています。
日本のおでんとは味付けや使う具材等が微妙に違いますので、これは台湾のおでんといっていいと思います。
ちなみにおでんは台湾では、関東煮か黒輪、もしくは甜不辣と呼びます。
関西ではおでんの関東煮ということから、台湾におでんを伝えたのはだれかは正確にはわかっていませんが、関西人だということがわかります。
また黒輪という台湾語を日本語表記にするとオレンとなり日本語のおでんと発音が似ているところから生まれた言葉です。
最後は甜不辣について。
これを日本語表記すると「ティエンブラ」になります。
つまりは天婦羅のことですね。
台湾では甜不辣といえば、さつま揚げを指します。
そして日本のおでんに所謂さつま揚げ等の練り物が入っていることから、甜不辣そのものがおでんを指す言葉になりました。
関西では天婦羅といえば、さつま揚げを指しますので、ここからも台湾人におでんを伝えたのは関西人だということがわかります。
また甜不辣は、すこし特殊でさつま揚げそのものを指すことがありますので、台湾で注文するときは注意してください。
メニュー漢字解説(その21) 甜不辣(ティエンブラ) 意味 さつま揚げ、おでん
この甜不辣はさつま揚げの意味ですね。
台湾でも日本と同じで、白身魚のすり身を揚げたものです。
味付けもほんのり甘みがあって、日本のものと近いです。
日本の物との違いは、おでんに使われる台湾のさつま揚げには野菜が入っていないものが多いです。
そういう意味でははんぺんの方が近いかもしれません。
日本と比べて小ぶりですが、おなじみの厚揚げ豆腐ですね。
これは説明が要らないと思います。
豚肉と白身魚をすりつぶして揚げた料理。
これも一応甜不辣の一つですが、豚肉が入っているのが最大の特徴です。
味は普通のさつま揚げと同じですが、やはりお肉が入ったことですこしこってり感がでます。
おでんといえばこれですよね。
当然説明は省きます。
今回最大の問題児、 豚血糕。
もち米に豚の血を練りこんで蒸し揚げたお料理。
もう見るだけでもうんざりします。
9年間台湾に住んでいますが、食べられませんし食べたいとも思いません。
味見として食べたことはありますが、動物の血の味などまったくしません。
もち米のモチモチ感が心地よく、甘い味付けで、そういえば見た目も小豆色のおはぎにもすこし似ているような気がしませんか?
そうなんです。豚の血の味がしなくて、甘い感じのお餅の食感なら、おはぎでいいじゃね?
なんで豚の血なんかいれるの?
いらね!!
これが私の自問自答の末にでた結論で、この食べ物が嫌いな理由です。
ブログのために今回も一口だけ味見しましたが、あいかわらずこの食べ物の存在理由が見出せませんでした。
ちなみに、おでんに入った豚血糕は甘さも抑え気味で、好き嫌いは抜きにして公平に見て、食べやすいことは食べやすいと思いました。
いままでは中の具を主に見てきましたが、肝心の出汁についての食レポです。
出汁は日本と同じで昆布と鰹でとった出汁に醤油、みりんを加えたものです。
もちろんなかの具材が違いますので結果的にはすこし違う味付けになりますが、基本は塩味が薄い関西風のおでんの味つけです。
日本のおでんと台湾のおでんの最大の違いは間違いなくタレです。
日本の場合おでんはからしと相場が決まっていると思いますが、台湾では甘辛いタレをつけていただきます。
このお店の甘辛いタレは、台湾でも珍しく、甜面醤をベースにしたタレでした。
甘さは抑え気味でしたが、個人的にはおでんと甜面醤はさすがに合わないと感じました。
私は台湾でおでんを食べるときは、台湾の甘辛いタレをつけないか別のお皿に入れてもらいます。
おでんの上に直接かけられてその味があわなかったらもう食べられませんから、保険の意味でもいつもそうしています。
まとめ
台湾ではごはんというかおやつの位置づけにあるおでん。
むかし日本が伝えた食文化が今でも残っているのは日本人としてはうれしいですね。
海に囲まれた両者だから相互理解できるものがたくさんあるのでしょうね。
さて今回は、日本でももちろん食べることができるおでんのレストランを紹介しました。
よりおいしい物を食べるというよりも、日本から伝わったおでんが今どのように台湾で変化して受け入れられているかを、皆様にも知っていただきたくて今回はこのレストランを選びました。
台湾にいらっしゃったら是非台湾のおでんを食べてみてください。
ごちそうさまでした。
亜東甜不辣お店情報
営業時間 09:00-18:00 定休日 月曜日 最寄のMRT駅 龍山寺 BL10 台北地下鉄路線図 アクセス MRT龍山寺駅1番出口から徒歩8分 住所 台北市台北市萬華區西園路一段56號