クリスマスの夜に大切な人と素晴らしいひとときを。L’ATELIER de Joël Robuchon。[後編]

台北の高級レストランの中でも知名度が抜群に高いこちらのレストラン。世界各地にお店を展開しているワールドワイドなお店です。洗練されたお料理を洗練された空間で楽しむのはほんのひとときのことですが、その刹那をあなたにとって大切な人とお楽しみください。後編はお料理紹介がメインです。


評価

  • 味 8点
  • 予算 1580台湾ドルから/人(ランチタイムのみ)
  • サービス 良い
  • 客層 現役世代

メニュー

メニュー

今回はランチタイムに利用しました。

我々はランチセットのA(1580元)とB(2380元)を選択しました。

メニューにある decouverte menu は発見という意味でいわゆるお店側がお客様におススメしているメニューでお値段は6880元します。

もちろん単品でも選べますので皆様の好きなものをお選びください。

最後にこちらのメニューを添付しておきます。

L’ATELIER de Joël Robuchonのメニュー


コース料理


サービスでいただいた冷製トマトスープ。

トマトの甘み、酸味を鶏がら出汁にあわせ、それらのうまみをクリームで包み込んだ至高の一品。

舌触りもよくすっきりと最後まで飲め、食前スープとして飲むにはもったいないレベルの味でコース料理に期待が高まります。


パン

フランスの伝統的なパンをフランスのバターでいただきます。

パンは言わずもがな、このバターが濃厚でおいしいです。

牛乳の香りの中に甘さがありさすが本場といったところです。

パンはどれもがおいしく量も多いので、最初のメニュー選びで一番量が少ないAコースでも十分お腹がいっぱいになります。


オードブル
生食鯛魚薄片及檸檬油醋醬

オードブルの生鯛の檸檬ソースがけです。

こちらは前菜の中でも冷たい前菜に属しています。

檸檬風味のさわやかなソースは淡白な鯛の刺身との相性もいいのですが、お料理としては鯛よりもう少し脂の乗った白身魚のほうがいいような気がします。

このソースで宜蘭近海で取れる赤むつ(のどぐろ)を食べてみたいですね。

余談ですが台北の隣の県「宜蘭県」では赤むつがとれ日本と比べるとかなりお安く食べられますからお得ですよ。。


スープ
肉豆蔻風味南瓜濃湯與起司義大利餃

ニョッキ入りナツメグ風味のかぼちゃスープ。

こちらは温かい前菜に属しています。

写真にある状態から店員のかたが直接かぼちゃスープをかけるパフォーマンスを見ることができます。



やはりフランス料理は絵になりますね。

黄金色にかがやくかぼちゃスープが見た目にも美しく食欲をそそります。



かぼちゃスープは絹のように滑らかで喉に直接流れ込んでいきます。

またかぼちゃ本来の甘みが最大限生かされており、ナツメグの少し甘い風味と合わさってスープというよりデザートのような感覚で食べることができます。

またニョッキが単調になりがちな食感の部分でアクセントになっていて総合的には綺麗にまとまったお料理だといえます。


太陽蛋襯金黃米餅佐伊比利火腿

もう一つの温かい前菜にイベリコ豚のハム揚げ半熟タマゴ添えを選びました。

真ん中の球体状のものが揚げたまごで割ると半熟の黄身が出てきます。



味付けはミックススパイスがふんだんにとりいれられた複雑な味付けになっています。

こってりとしたハムにタマゴの黄身が絡みつき、繊細さとは間逆の前菜でどかんと胃に収まる感じです。

そういえば台北では、今回ご紹介しているレストランのほかに「LONGTAIL」「MUME」と創作フランス料理のレストランでお食事をさせていただきたことがありますが、全体的にミックススパイスを使ったお料理が多いイメージがあります。

ミックススパイスは個人的にあまり好きではない(ミックススパイス=カレーの味というイメージがあるからww)ので創作フランス料理屋よりイタリアンとかにいってしまうのですが、それでも「Taïrroir」「Raw」は気になるレストランですね。



メインの前の口直しに出てきたコンソメスープです。

スープの上には金箔が浮かんでいます。

ほっとするやさしい味を堪能したあとは待望のメイン料理です。


ポワソン
海鱸魚佐蒔蘿油醋醬

メイン料理の一つ、鱸のディルソース和えです。

淡白ですがしっかりと脂ののった鱸は柔らかく調理されていてナイフを入れる必要がないぐらいの状態になっています。

それにあわせるソースはヨーロッパでは定番のディルソースで、すっきりとした爽やかな芳香と、ほんのりとした甘みを感じることができます。

メインとしては派手さにかけるため少し物足りなさを感じるものの、味は十分に堪能できる仕上がりです。


ヴィヤンド

今のメニューにはないため正式なお料理名はわかりませんが、鴨肉ステーキのイチジクソースがけです。



イチジクソースの甘みと酸味が鴨肉の脂をうまく中和させていてバランスよく食べることができおいしいのですが、鴨肉がすこし筋張っていてメインとしてはお粗末な内容だと感じました。

お肉は噛むとうまみがでてきて焼き上げも完璧なのですが、やはり繊維状のものが口の中に残るのが最後まできになり味を楽しむ余裕は生まれませんでした。

不評だからか今はメニューにありませんが、もし今後メニューとして復活したとしてもこれはおススメできません。


デセール
精選起司盤

デザートで選んだチーズです。

あとで別に注文したケーキがくるので甘みより塩味を選びました。

写真の中から三種類を選ぶと店員さんが切り分けてくれます。



どのチーズも芳醇な香りがしおいしかったです。

お店のかたがそれぞれの特徴を丁寧に説明してくれるのでチーズに詳しくなくてもお好みのものが選べると思います。


椰子慕斯襯蘭姆酒碎冰及百香果鮮奶油

もう一つのデザートにココナッツムースとライム酒味のアイス、パッションフルーツクリーム添えを選びました。

いまさらながらフランス料理のメニュー名は長すぎるwww



酸味、甘み、のバランスがよくさっぱりと食べられる上、ライム酒の苦味がしっかりと全体を纏め上げているまさに大人の味というべきスイーツ。

特に秀逸なのが、パッションフルーツのクリームでそのあまりのおいしさに時間を忘れるほど食べるのに夢中になりました。


カフェ・ブティフール

驚くべきはマカロンのおいしさです。

日本でも屈指のケーキ激戦区である神戸市出身の私はこれまでもたくさんのおいしいマカロンを食べてきたつもりでしたが、これはそのどれよりもおいしかったです。

もともとマカロンは甘みが強すぎて好きではないのですが、こちらのマカロンは甘みはそうとう強いのですがその甘みが引く速度もはやく、甘みの次に酸味やクリームの香りが楽しめ結果的に最初の甘さが緩和されるという奇跡を見ることができます。

またマドレーヌもバターの味が濃厚でかつバター自体がおいしくかつ香りがいいため、噛んで飲み込むまで口の中がバターで満たされます。

マドレーヌに関してはマカロンほどは感動しませんでしたがそれでもやはりおいしくておススメですね。

余談ですがこれらのケーキはお食事をしなくてもジョエルロブションのケーキ屋が地下鉄忠孝復興駅の遠東SOGO台北復興館でも買えますので、スイーツだけ欲しい場合はそちらでお買い求めください。

マカロンおいしいですよ。。



コースとは別に注文した誕生日ケーキです。

予約をすれば綺麗にお皿にもりつけてくれまた文字も書いてくれます。

ケーキのお値段は忘れましたがそこまで高くなかったと記憶しています。

ケーキはムースケーキなのですが、控えめの甘みがおいしく上質なクリームが口どおりを滑らかにします。

個人的に台北でおいしいケーキ屋さんはすくないと思っていますが、それでもこちらのケーキは間違いなくおいしいと言い切れますので、私と同じ感想をおもちのかたはこちらのケーキを購入してみてください。


まとめ

台湾飯で初めてとりあげた高級レストランはジョエルロブションでした。

彼はもう亡くなってしまいましたがその精神は今でも受け継がれています。

素材の味を大切にし、目で見て楽しめ、食べて楽しめるこちらのレストランにはやはり特別なものが感じられました。

全てにおいて満足度が高いレストランをお探しならこちらはその回答の一つになりうると断言しておきます。



ごちそうさまでした。


L’ATELIER de Joël Robuchonお店情報

営業時間 
10:30-22:00 

定休日 
無休 

最寄のMRT駅 
市政府 BL18 
台北地下鉄路線図 

アクセス 
MRT市政府駅3番出口から徒歩2分 

住所 
台北市信義區松仁路28號