いつでも人だかりが出来ている超人気屋台式のお店。並んでいる人はほぼ全てが台湾人という地元のかたに愛されたお店です。小腹がすいたときなどにはちょうどいいので、食べ歩きしながら街をぶらぶらしてみてください。きっと満足していただけると思います。
コンテンツ
評価
- 味 6点
- 予算 30台湾ドル/人
- サービス 普通
- 客層 全世代
- 化学調味料 5%
菜脯(蘿蔔乾)
台湾ではいろいろな野菜が食べられていますが、その中でもよく使われるものの一つに大根があります。
大根は台湾全土で栽培されていて、時期は日本と同じく冬で稲作の休耕期間を利用して栽培されます。
また収穫時期の2、3月になるとそのまま食べる用のものをのぞいてほとんどが干し大根に加工されます。
今回のおまかせ台湾飯ではこの台湾の干し大根を詳しくご説明します。
大根の種類
台湾の大根は大きく分けて二種類あります。
その一つが、写真右のすこしずんぐりむっくりした大根で、品種名は梅花もしくは矸仔といい、台湾北部から中部にかけて栽培されている品種です。
この大根の特徴はまさに写真のままで全体的に太く短いです。
台湾の大根といったらこれだという感じで、私は最初スーパーで見たとき日本のものと違いが大きく少なからず驚いたのを憶えています。
次に写真左の大根がもう一つの品種で白玉といいます。
これは高雄の美濃で作られている大根で実は日本の大根なんです。
ただ流通量はそこまで多くなく、台湾の大根は実質ずんぐりむっくりしたものの一種類といっていいと思います。
どの場所でどの品種が主に栽培されているのかをまとめるとこうなります。
- 梅花 台北、苗栗
- 矸仔 南投、彰化、雲林、台南
- 白玉 高雄
干し大根
それでは今度は台湾の干し大根について詳しく説明していきます。
干し大根は中国語では蘿蔔乾ですが台湾では菜脯と呼ばれます。
これは大根は閩南語で菜頭といい、それに乾すという意味の脯をつけたのが語源です。
貧しい時代から食べられ続けた台湾干し大根は、かれらにとっては命をつないできた栄養源として、また苦しかった生活を思い出させるある種の糧として今でも大切にされています。
台湾料理の定番メニューである菜脯蛋(台湾風オムレツ)がまさにこの干し大根を使った台湾を代表する料理ですね。
また干し大根は栄養はもちろんのこと長期で保存ができまた調理もしやすいので、ご飯、麺、野菜とどんなものにも合わせやすく、いろんな料理に材料として加えられ、台湾の食文化への貢献度はかなり高いといえます。
今回のおまかせ台湾飯はこれで終わりです。
干し大根という日本人からするとあまりなじみがない食材ではありますが、台湾人にとっては何よりかけがえのないものとして大切にされていることがわかっただけでも個人的には大きな収穫があったと思います。
台湾人にとっての干し大根は日本人にとってのたくあんといってよく、頻繁には食べませんが食べたらなぜか妙に安心するあの感じに似ているといったらわかりやすかったかもしれませんね。
それでは大根をたっぷり使った揚げパンが看板メニューのお店の紹介に戻りますね。
どんなお店?
台湾師範大学の学生街にある屋台式のお店。
イートインスペースはないためお持ち帰り専用になります。
お店の前の公道には椅子がありますのでそちらに座って食べることも一応できます。
ただ個人的には歩いて五分以内の台湾師範大学の構内のベンチで食べるのをおススメします。
外国の大学の構内に入る機会はなかなかないと思いますしなにより大学は歴史があって綺麗な場所ですのでゆっくりお食事ができます。
メニュー
メニューはこの四種類だけです。
注文方法は口頭のみです。
メニュー表の位置が低いのでこれなら指差しで注文もできますね。
出来上がりは紙袋にいれて渡してくれますが、写真の調味料はそれに直接かける必要があります。
別に小分けすることは出来ませんので水っぽい醤油を選んだ方は液漏れに注意してください。
ちなみに色が黒いの醤油で、赤いのがチリソースです。
店員さんは一つ一つを手で丁寧に包んでいます。
写真手前の白く細長いものが大根の千切りです。
これをたっぷりといれ小麦粉で作った皮にくるんで揚げるのが今回ご紹介する食べ物です。
先ほど包んだやつを揚げている様子です。
正確には焼き揚げるといった感じで物を油の中に落とすということではありません。
油は新鮮で酸化したにおいはしませんでした。
揚げパン
揚げパンに千切り大根が入ったシンプルなお料理。
大根にはうっすらと塩味がつけられています。
個人的には薄味がすきなのでこの塩味だけで十分でしたが、しっかりとした味で食べたいというかたは先ほどの調味料をかけてお召し上がりください。
まず中に入っている大根はしゃきしゃきです。
揚げパンですからフニャっとしているのかと思ったのですがまったく違います。
もうこれだけで食べる価値はあると思いますが、それに加えてあげパンのさくさく感がたまらないです。
この二つの組み合わせはかなり独特で最初食べたときは戸惑いながらもやはりおいしいと感じました。
大根の味も薄味ながらしっかりと甘みを内包していて食べやすく、少し苦味を感じますが全体的には問題ありません。
まとめ
小さい店舗ながら大体どの時間でもお客さんが並んでいる印象がある今回のお店。
地元のかたに愛される商品はやはり本物でした。
日本ではなかなか食べられない食感ですので皆様も是非チャレンジしてみてくださいね。
ごちそうさまでした。
温州街蘿蔔絲餅達人お店情報
営業時間 07:00-20:00 定休日 日曜日 最寄のMRT駅 台電大樓 G08 台北地下鉄路線図 アクセス MRT台電大樓駅3番出口から徒歩10分 住所 台北市大安區和平東路一段186-1號