家庭的なおかずを炊き立ての白いご飯でいただく眷村料理のお店、忠南飯館。

台湾の独自文化である眷村料理を心行くまで楽しめる家庭的なお店。夕食時に仕事帰りのサラリーマンがふらっと立ち寄ることができるお店としてすごく人気があります。白いご飯はおかわり自由ですので、すこし濃い目に味付けされたおかずとともにおなかいっぱいになるまでご堪能ください。


評価

  • 味 6点
  • 予算 300台湾ドル/人
  • サービス 普通
  • 客層 現役世代
  • 化学調味料 10%

どんなレストラン?


お店の外観

台北市内で一番大きい公園として有名な大安森林公園の近くにあるこちらのレストラン。

夕食時になると地元の方や仕事帰りのサラリーマンでいっぱいになります。

最寄の地下鉄の駅からは少し歩く必要がありますが、夕食前の散歩ができると割り切ってこちらにお越しください。



大安森林公園の以前の姿

今でこそ台北市内で一番大きな公園として人気がある大安森林公園ですが、つい30年前まではバラック小屋が立ち並ぶスラム街のような場所でした。

しかしここから眷村料理が生まれるのが歴史の皮肉といいますか面白いところだと個人的には感じます。

眷村料理については以前詳しく解説しましたのでそちらのレポをお読みください。

また先ほどご紹介した大安森林公園は上の写真をみればわかるとおり眷村として最も大きな集落を形成しており、公園として整備されたのは1994年でごく最近のことです。

今こちらの公園にいけばこの眷村の面影を微塵も感じることができず時の移り変わりの速さに呆然としてしまいます。

確認はしていませんが、場所が近いことからおそらく今回ご紹介するレストランのオーナーはこの大安森林公園の眷村出身だと推測します。


おかわり台湾飯。眷村料理とはなにかがよくわかる解説付き食レポ。



店内の様子

開業50年以上の歴史をもつ老舗レストランではありますが、内装は改装を重ねていることもあってそこまで古臭さを感じません。

ただ綺麗ではけっしてなくあくまで台湾大衆レストランの平均的な感じですので、気になる方はご自身で清潔用品をご準備くださいね。



お飲み物はセルフサービスです。

紙コップは壁にかけられていて、ビール用のコップは下に置かれています。



大衆レストランでは珍しく、キンキンに冷えたビールあります!



こちらも珍しく各テーブルに調味料はありません。



セルフサービスの白米コーナー

こちらでご飯をご自身でよそって下さい。

字がかすれて見えにくいですが、こちらのレストランでは2種類のお米を用意しています。

一つは蓬萊米といいもう一つは再来米(在来米)といいます。

詳しい解説はいずれおまかせ台湾飯でするかもしれませんが今回は簡単に説明します。


  1. 蓬萊米 日本統治時代に日本のお米を持ち込んで台湾にもとからあった在来米を品種改良したお米の品種。つまり日本のお米に近いものです。
  2. 在来米 台湾独自のお米。東南アジアによくあるタイプの細長いタイプのお米。日本の方にわかりやすくいうとタイ米です。

どちらでもご自身の好きなほうをお茶碗によそってください。

おかわりも自由です。


メニュー


メニュー

どちらもクリックしていただくと拡大するようにしていますので、ご注文時にご利用ください。

メニューはお値段によって分類されています。

またピンクのほうのメニューにはサムズアップのイラストがありますが、これはおすすめの意味です。

そして王冠がついたものはお店の看板料理です。

メニュー表は赤、ピンクどちらも同じ内容ですが、在庫がなくなると赤色のほうはメニュー表からお料理を外しますのでこちらのメニュー表のほうが正確です。

ですのでご注文時には一応赤いほうのメニューにも気をつけてご注文ください。

注文のしかたは店員さんに直接口頭でいうシステムです。

お会計は食べ終わったあとになります。

またお一人様につき必ず一品は注文しなければいけません。


お料理


豆干肉絲(170元)

薄切り豆干とセロリを唐辛子と醤油でいためた定番のお料理。

すこしピリ辛でご飯がすすむ味付けになっています。

野菜から水が出ていて最後のほうはべちゃべちゃになっていたのが少し気になりました。



紅焼獅子頭(200元)

豚のひき肉でつくったふわふわの肉団子と白菜を甘辛い味付けでくたくたになるまで煮込んだお料理。



肉団子はとてもやわらかく、油で揚げていないためふわふわの食感で食べることができます。

白菜もお箸で持ち上げることができないぐらいくたくたに煮込まれています。

ただやはり少し濃い目に味がつけられているため途中で飽きてきます。

こちらのお店のコンセプトがおそらく味の濃いおかずでおいしいお米をたくさん食べることにあると思いますので仕方がないことだと思いますが、薄味好きの私には少し重たく感じてしまいました。



泡菜牛肉(200元)

牛肉のキムチ炒めです。

キムチといっても韓国のものと違って辛さより酸味のほうが強い独特の味がするものを使っていて一口目は少し驚きました。

ただ食べ進めていくうちに慣れてきて、酸味が強いことから油っぽさと味の濃さが緩和されて食べやすい味に落ち着いているといった印象を持ちました。



蛤蠣湯小(80元)

あっさり塩味のはまぐりのスープ。

今回注文したお料理の中で唯一あっさりとした味付けになっています。

ただはまぐりの処理は少し甘くスープにも少し雑味を感じました。


まとめ

白いご飯に合わせるためしっかりとした味付けのお料理がおおい今回のレストラン。

白いご飯だけではなくお酒にも合うと考えればこういったお店で酒盛りをするのもありかもしれませんね。

なにより家庭的な雰囲気が抜群に心地いいのでこの雰囲気を楽しむためだけにこられるのもおもしろいかもしれません。

台湾独自の眷村料理、眷村文化を皆様も是非体験してみてくださいね。



ごちそうさまでした。


忠南飯館お店情報

営業時間
11:00-14:00/17:00-20:30

定休日
無休

最寄のMRT駅
大安森林公園 R06
台北地下鉄路線図

アクセス
MRT大安森林公園6番出口から徒歩11分

住所
台北市大安區仁愛路三段88號