今回ピンピントラベルは台湾の原住民の一つタイヤル族の生活の一部を体験させていただきました。第二回目の今回は彼らの狩猟の現場を実際に山に入って実習を交えながら体験させていただきました。台湾飯らしく思った以上においしかった山でのお料理のレポートもありますよ。記事は長編になりますから、前半後半と二回に分ける予定です。忘れられた集落、タイヤル族の昔と今をどうぞお楽しみください。
昨日に引き続きタイヤル族の集落を訪れたときの様子をレポートします。
前回はタイヤル族の略歴と集落でのお食事の様子をメインにレポートしましたが、今回は彼らの生活により密着した山での生活の様子をレポートします。
特集、忘れられた集落。タイヤル族の昔と今、お食事編。
タイヤル族の方とともに山へ
片道小1時間かけて山を登っていきます。
タイヤル族のかたはさすが健脚で50歳をゆうに過ぎていますがどんどん登っていきます。
驚くべきことに彼の奥さんは重さ30キロはあるであろう荷物を背負って山を登っています。
私も体験するためその荷物をもってしばらく山登りしましたが、かなりしんどく足腰ががたがたになりましたww
山登りの途中で教えていただいた彼らの知恵。
その一つが水分補給に関することです。
かつてタイヤル族が山に入って猟をするときもちろん日帰りなどありえなく、大体は山での生活を強いられることが多かったみたいですが、その生活の中で大事なのが水の確保です。
彼らは狩の装備に重量を割く必要があり生活用品は最小限にする必要があります。
そこでとられた措置の一つに山にある植物から水分を直接とることです。
彼らは山に自生しているバナナの幹を切り出し、幹の皮をむいて中身をとりだして食べます。
これは水分を補給できるだけではなく、噛むと繊維質のものがずっとのこるので口寂しさを紛らわすこともできます。
実際私も食べましたが、野菜臭さなどはまったくない綺麗な水分が十分とれました。
山腹の手作り小屋に到着
しばらく進むと終着点である猟をするための休息地につきました。
竹と植物でつくられた簡素な家ですが2、3時間で作れるのに生活するには十分な空間が得られます。
こちらでは雨風をしのぐだけではなく、お食事を作ったり横になったりもできます。
彼らはこういった場所を山の中で何個か作っていて遠くまで猟をしても困らないようにしています。
まずは小屋の中で火をおこします。
火種はガスバーナーだったのが現代的なのですが、かつてはもちろん火打石を使って火をおこしていたようです。
火をおこした後は調理の始まりです。
時間のかかるスープを作っていきます。
その間私たちは彼らの儀式に参加しました。
こちらがその儀式です。
山の神様に感謝と猟の成功を祈るための歌を歌います。
おちゃめな原住民のおじさんでしたがこのときだけは真剣な様子で歌をうたっていました。
儀式が済むと猟に必要な弓を引く体験をさせていただきました。
本場の猟ではやじりに毒を塗って猟をしていましたが、体験なのでもちろん毒は塗っていません。
さすが原住民のおじさん、矢を引く様子がさまになっていますが、現役を退いて長かったみたいで矢が的に当たらずにおかしいなおかしいなといいながら、われわれに順番をくれず何度も挑戦していましたwww
そしてこれが弓を引いた私の姿ですw
力がないためか弓を引く力が弱く、かつもち手もぶれぶれですww
いっちょまえに真剣な顔で狙っていますが、的には当たったものの矢のスピードが遅く木で作られた的にはじかれましたwww
それにしてもセンスのかけらもないこの姿は自分でみてても面白かったですwww
このひっぴり腰なんやねんwwww
先ほどのおじさん原住民の奥様です。
あんたもっとしっかりしーやといわんばかりの視線が私にささりますw
実際は非常に面倒見がよくやさしい淑女で、なにかとたよりないだんなさんをかげながらしっかりとサポートしていたのが印象深いです。
それよりも愛嬌はたっぷりで大好きなのですが、原住民のおじさんはお茶目すぎましたwww
山でのお食事
豚肉を竹串でさしたものです。
これも直接火にかけていただきます。
お肉にはすでに塩と香草がつけられていてあとで味付けをする必要はありません。
火の勢いは強いのですが、お肉がけっこう肉厚ですので焼き上がりまでの時間は10分ぐらいかかります。
お肉は新鮮でおいしく、香草の香りが芳醇で、かなりおいしくいただきました。
このレシピはキャンプでも使えると思ったのでレシピをきこうと思っていましたが結局聞くのを忘れてしまいましたww
原住民のかたにとってお弁当というべきもの。
竹の中には蒸しあがったお米が入っていて食べるときに写真のように石にたたきつけて竹をわります。
そしてこれが竹の中に入っている蒸上がったお米です。
昨日ご紹介した香りのいいお米とは別のもち米にちかいお米が使われていますが竹のにおいがほんのりお米に移っていて食べやすかったです。
そしてこれがおいしいお米とおいしいお水で作った米酒で、日本の甘酒に近いものです。
味は甘いのですが、お米の本来の甘さで飲みやすく、アルコール度数も13度ぐらいあるわりにはすんなり喉を通る感じです。
甘いお酒しか飲めない女性の方にはもちろんのこと、本格的な甘口の日本酒がすきなお父さん世代のかたにおススメしたい一品です。
こちらも集落で販売しているのですが、わたしも買って帰りました。
山菜と鶏肉を煮込んだスープ。
昨日もご紹介した馬告がしっかりとスープの味を締めています。
体が温まるだけではなく栄養もとれるので原住民のかたにとっても大切なお料理のようです。
別れの儀式
みんなで手をつなぎ火を囲んで踊ります。
歌い手は真ん中の原住民のおばさんでこぎみいいステップでみんなを誘導していきます。
最初は恥ずかしがっていた旅行業関係のみなさんも最後はけっこう楽しそうにおどっていました。
まとめ
前半、後半とタイヤル族のことを紹介した今回の台湾飯。
本当の意味での台湾人といえる彼らは、すばらしい伝統を保持していながらも、しっかりと進化をしていました。
勇敢さと寛容さそしてなによりやさしさを持った彼らとの交流時間は、私にとって思い出深い大切な記憶になりました。
ここまでよんでいただいた読者のかたはもちろんのこと、この企画を紹介してくれた台湾人で友達のルーちゃん、そして同じ時間を過ごした同業の皆様にはあらためて感謝いたします、ありがとうございました。
おばちゃんのステップを最後に今回のレポートを締めますww
いいステップだwww