今回から新しく始まったおもひで台湾飯。台北を飛び出し地方で出会った忘れがたいおいしい思い出のレストラン、食堂、屋台等をご紹介する企画です。第一回目の今回は台北から車で1時間、自然あふれる景勝地宜蘭県でもっとも有名といっていい小籠包のお店をご紹介します。
コンテンツ
評価
- 味 7点
- 予算 95台湾ドル/人
- サービス 普通
- 客層 全世代
宜蘭県
台北から車で一時間のこの地は、自然が多く残りのんびりと時間が流れる個人的にはかなり好きな景勝地です。
空気がよく、温泉もあり、ご飯がおいしく、海では鯨やイルカも見ることができます。
これほどすばらしい環境にありながら知名度がないためなかなか観光客のみなさんに足を運んでもらえなく残念です。
ただもし実際にこちらの地に足を運んでいただけたら素晴らしい体験ができることを保証いたします。
なお蛇足ですが、ピンピントラベルでは近日中に宜蘭県山岳地帯の原住民の生活を体験できる新しいツアーを作成予定ですので興味のあるかたは是非弊社までご連絡ください。
また台湾飯でもその時の様子を写真を交えながら詳しく特集として記事にする予定ですのでお楽しみに。
(きちんと原住民のお食事の食レポもするつもりです)
どんなレストラン?
台湾鉄道宜蘭駅から徒歩20分ぐらいの距離にあるこちらのお店。
営業時間が非常に短く、台北とはやはり時間の感覚が違うことがわかります。
お店はやはり大人気で営業時間中はひっきりなしでお客さんが訪れています。
この日は雨がふっていたので駅からタクシーでいったのですが、タクシーの運転手さんはこの店は宜蘭人にとっての誇りだともいっていました。
それほど人気のあるお店なのですが、実は設立までに一悶着があるのも個人的には興味深いところですww
正好鮮肉小籠包になるまで
宜蘭にはここともう一軒人気の小籠包のお店があります。
その名は正常鮮肉小湯包といいます。
この二店名前が一文字違いで似ていますが、それもそのはず実はもともとは同じお店だったんです。
正常鮮肉小湯包は当時兄弟が経営していましたが、次第に仲たがいするようになりついに兄はお店を出て行くことを決めます。
そしてお店を支店という形で立ち上げようとしますがその時には弟が屋号を登記していて使えませんでした。
そこで兄は店名を不正常鮮肉小湯包として経営を始めますがのちに、今の正好鮮肉小籠包に改名します。
(名前を不正常鮮肉小湯包にしたところに兄の心の闇の深さを感じますww )
これがこちらのお店の過去のいきさつです。
台湾ではいわゆるお家騒動はけっこうあり、見ているぶんには面白いです。
それが理由でお店はすごく儲かっていてもお店をたたむ場合があり、関係が近いがゆえに憎しみも多いというのは古今東西ありえることなのかもしれませんね。。
また以前ご紹介したことがある台北にある正好鮮肉小籠包は今回ご案内するお店と関係あるかどうかはいまだによくわかりません。
ただ、支店だとすると本店と値段が違うことがおかしいですし、また台北のお店の名前はもともとは正常鮮肉小湯包で、今の名前に変わったときにオーナーも変わったようなので、どうやら支店ではないような印象を私は持っています。
まあいずれにせよ台湾では屋号や著作権の概念は中国ほどとは言いませんがまだかなりゆるゆるなので、まったく関係のない同じ名前のお店がごろごろしていて消費者からしたら紛らわしいですw
観光客のみなさんは気をつけてくださいね。
それではまたお店の紹介にもどりますね。
店先では籠が高くつまれていていつでも小籠包が蒸し上げられています。
小籠包は全部手作りで、奥では忙しそうに店員さんが手を動かしています。
一番奥では皮をこねて丸く成型しています。
小さいボタンほどの大きさの塊を三つぐらい重ねて伸ばし一つの大きな皮にしていますが、ここにおいしさの秘密があるのかもしれませんね。
そして今度はその皮に餡をいれて丸く成型していきます。
本当に人気のお店なのでひっきりなしに手を動かしていて見ている私が疲れましたw
メニュー
メニューは小籠包とサンラータンの二つのみです。
飲み物も一応ありますが驚くほどのシンプルさです。
注文方法は口頭で直接伝えます。
小籠包を注文すると辛いソースをかけるかどうか聞かれます。
お会計は先払いで、注文が終わると番号札をもらえますのでそちらをもってご自由に座席に座ってください。
座席はお店の横にすこしと、道を挟んですぐのところにもあります。
(この写真の向かって左側です)
お料理
ご存知サンラータン。
こちらのサンラータンは酸味と辛味のバランスがよく飲みやすいです。
もう少し味が濃くてもいいかもしれませんが、うまみがしっかりとでていて味の薄さはカバーしています。
10個入りで80元の小籠包。
大きさも台北の有名店で食べるものとほぼ同じですので、ここの安さがわかると思います。
またこちらのお店では籠でそのまま提供するのではなく、籠から店員さんが一つ一つ小籠包をお皿に盛り付けるのが特徴的です。
まず小籠包の汁は気持ち少なめです。
味は葱の甘みとうまみがしっかりとでた、醤油ベースの味付けであっさり食べられます。
台北で食べるとお店によってはその脂っこさに10個まるまる食べるのは難しいこともありますが、こちらのものは一人でも余裕でした。
皮の厚さは薄くて好みなのですが、食感が少し柔らかすぎるのが唯一残念なところです。
私は辛いソースをかけなかったので味はかなりシンプルですが、濃い味がすきなかたは注文時店員さんから辛いソースをいるかどうか聞かれたときにほしいと伝えてくださいね。
まとめ
今回から始まったおもひで台湾飯。
台北を飛び出して地方のさまざまな思い出の味を詳しくレポートします。
第一回目の今回は、べたな小籠包のお店をご紹介しましたがやはり台北のお店とはまったく違ったコンセプトで個人的にはかなり有意義なレポートになったと自負しています。
今後もたくさんの地方の名店をご紹介していきますので、これからも台湾飯から目が離せませんよ。
ごちそうさまでした。
正好鮮肉小籠包お店情報
営業時間 10:00-15:00 定休日 月曜日 最寄の台湾鉄道駅 宜蘭車站 アクセス 宜蘭車站から徒歩17分 住所 宜蘭縣宜蘭市泰山路25-1號